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『ゴンゾウ』最終回 夏の終わり

2008.09.11 *Thu
ついに終わってしまいました、『ゴンゾウ』。今季一番楽しみにしていた民放ドラマだったのでなんだかさみしいなぁ。視聴前に想像していた以上に面白い作品でした。

<再捜査>
乙部が鶴に「この世界に愛はあるの」と問いかけると、彼女は「あると思う」と答えます。それに対して「鶴ちゃんは幸せなんだね。安心した」とちょっと寂しそうに語る乙部がなんだかすごく切なかった…。この時点で彼は鶴と決別をしたんでしょうね。愛を信じる人よりも愛を信じない人を求めているなんて哀しい人だよなぁ。
そのころ黒木は佐久間に再捜査の必要性を必死に説いていますが全く乗ってもらえず。佐久間的には心が動いているんだろうけれどもここで素直にそれに従うっていうのもできないでしょう。仕方なくチーム黒木で単独捜査に踏み切ろうとしますが、事前に捜査状況を乙部に漏らしてしまった鶴は罪悪感から辞表を渡してしまいます。でも、黒木は「みんなが乙部にだまされたんだから気にするな」と辞表を破り捨てる。いいよなぁ、こういう黒木さん。しかもそのあと鶴ちゃんに自分の舐めてた飴ちゃんを突っ込んでしまうところが笑える(笑)。自分は新しいの舐めてて・・・セコっ(笑)。鶴ちゃんの「ばっちぃ」という反応もウケた。結果的にこれで元気が出て良かったけどね。
それにしても、今までの殺人事件関連はすべて乙部の仕業だったというのが怖いよなぁ…。違う人を犯人に仕立てるための工作もしてたわけだし、まさに完全犯罪狙ってたんでしょう。

<乙部の過去>
そしてようやく明かされました、乙部の過去が。人殺しを何のためらいもなくし続けた彼の過去にいったい何があったのかとても気になっていたのですが・・・やはり幼い時のトラウマが性格を捻じ曲げてしまったんですね(涙)。醤油屋の事業が傾いて、父親が荒れ始めて、母親がDVで苦しんで、耐えかねて父親を殺害、果てに母親は自殺、分家に預けられたもののうち解けることができずそのまま・・・。これだけ不幸の要素が揃ってしまうと、やはり人間まっすぐにはいかないでしょう。乙部のルーツを探るべく廃屋となった醤油工場を回る黒木の表情がとても切なかった。

<佐久間動く>
母親と温泉に出かけようとしたところに理沙から電話が入ってしまい戸惑う佐久間。その様子を観た母親が「お前は自慢の息子だよ」と初めて本音を口にして彼を自由にしてやりました。このシーンはちょっと感動的だったなぁ。母親の本当の気持ちを聞けた時、佐久間の心も救われたんじゃないでしょうか。
そしてついに乙部逮捕に向けて佐久間が13係をひきつれてやってきます。昔張りに気合十分で捜査に出かけようとする黒木でしたが、また3年前のイケイケだったころの彼に戻ってしまうのではないかと見ていてヒヤヒヤ(汗)。彼の行動はいちいち危なっかしい。ところが、勢いよく出て行こうとした瞬間に黒木は倒れてしまいます。え?なに?病気!?と心配したら・・・なんと、佐久間が眠り薬を仕込んだコーヒーを黒木に飲ませていた!彼の黒木に対する憎しみはそんなに深いんだろうか…。
目覚めた黒木は「俺に負けるのがそんなに嫌か!?」と佐久間に殴りかかり、備品室で大乱闘に。佐久間は殴られてダメージを受けてましたが、黒木は2発も殴られてたのにビクともしてなかったな(笑)。やはり鍛え方が違うんでしょうか。そんな二人を見かねたるみ子さんがとうとう真実を告白。黒木が事件解決したと同時に死ぬ気だからそれを阻止するために眠らせてくれ・・・と理沙先生に頼まれてたんですね・・・。「これからも無様に生き続けてください」と捨て台詞を吐いた佐久間でしたが、その言葉とは違った感情が彼の中に生まれているんじゃないかなと思いました。

<意外なつながり>
他の捜査員が乙部の海外逃亡を阻止すべく空港に向かった頃、黒木はQ太郎くんのゲージのなかを探索。すると、その中からなんと早苗が持っていたペンダントと同じものが出てきた!それを見て愕然とする黒木たち。Q太郎くんがこんなクライマックスに来て重要な鍵を持ってくるとは思わなかったよ!
前回逃げて黒木に捕獲された騒動も意味があったんですね。さらに遡って黒木に理沙が「前の患者が飼えなくなったから」とQ太郎を与えたのもここにきて大きな意味を成してきました。さらに、一瞬ですが、以前乙部が備品室に来た時にQ太郎のカゴのそばにいたことも・・・実はあれってものすごいヒント映像だったのか!つまり、Q太郎くんの前の飼い主は乙部で、理沙先生の患者であったことが判明。いやはや、恐れ入りましたよ、このドラマ。今までのちょっとしたこともちゃんとした伏線だったとは。まさか理沙先生と乙部につながりがあるなんて思わなかったし、それをQ太郎が気付かせる展開になるなんて想像できなかった(汗)。
この事実に黒木たちが気付いた時、乙部は理沙を人質にとって逃走してしまいました…。ここから怒涛のクライマックスへ。

<対決>
刑事の勘から黒木は乙部が自分の生まれた場所である醤油工場へ行ったと判断。佐久間と二人で現場に向かいますが、それに対して氏家から連絡が・・・。勝手に動いてる二人にブーブー文句言ってくるんですが、最終的には「動いたからには必ず捕まえてこい」と理解を示してくれました。いつも空回りばっかりの氏家さんだったけど、いいとこあるじゃないか!昇進がフイになるどころか、もしかしたら今回の件がきっかけでホントに昇進できちゃうかもよ(笑)。
そして、ついに廃屋で乙部との最終決戦が勃発。佐久間が足を撃たれた時に真っ先に駆けつけた黒木。この時点で二人の関係は修復できていたのかもしれませんね。睡眠薬事件が逆に二人にとっていい結果をもたらしたのかも。そして黒木も乙部の銃弾を思いっきり受けてしまうのですが・・・首から噴き出した血しぶきがなんか怖かったぞ〜!あそこまで噴きだしたら・・・普通死んじゃうところですが・・・それでも普通に歩けてる黒木恐るべし!防弾チョッキに銃弾が当たったのも幸いしてましたが、普通ならもっとダメージがあるんじゃ(苦笑)。まさにサイボーグ・黒木!

<この世界に愛はあるの?>
理沙を人質にとる乙部の前に黒木は持っていた拳銃を捨てて迫ります。それまで凶暴だった乙部はそれを見て自分の真実の生い立ちを語り始めます。殴られ続けた母親を助けるために父親を刺殺していたのは乙部自身だったこと、救ったはずの母親が自分を捨てて自殺してしまったこと・・・。そして精神科医の理沙に「愛とは何か」と問いかけた時「愛は与えるもの」だと教えてもらい、自分は今でそのことを実行してきただけにすぎないとも・・・。今までの彼の行動は、愛して欲している人に愛を与え続けてきたというあまりにも屈折しすぎた感情から為されたものだった。杏子を殺したのは「愛を与えたのに離れていった」ことに対する報い、もなみを殺したのは早苗の愛に応えるための行動。今まで愛された記憶がない乙部の、哀しい哀しい「自分なりの愛」。なんか、理沙先生も不用意な診察をしてたんじゃないのかなぁ。彼女にも罪はあると思う・・・。
まるで幼児退行したかのように愛の意味を問いかける乙部に、黒木は静かに答えます。今まで彼が出会ってきた人たちを一人一人思い出していくと、彼らの周りには確かにそこに「愛」があった。これまで放送された黒木が出会ってきた人々がこんなところで生きてこようとは!乙部に愛を伝えるこのクライマックスのために、今までのストーリーがちゃんと生かされていたのに驚き、また感動してしまった。涙を流しながら乙部に
「この世界は、愛で溢れている。どこもかしこも、愛でいっぱいだ」
と告げるシーンでは私も思わず落涙(涙)。内野さんの迫真の演技が本当に素晴らしかったです。

<終焉>
黒木の言葉をキョトンとした顔で聞き入りながら、一言、「へぇ・・・なんか、ごめんなさい」と告げた乙部。今まで全く知らなかった本当の『愛』を聞いた時、彼のなかですべてが崩壊してしまったんだと思う。『愛』だと信じていたことが実は全く違うものだった・・・そのことへの絶望感。まるで子供が大人に謝るように発した「ごめんなさい」という言葉がとても切なかった(涙)。
理沙を放し、自ら死を選ぼうとした乙部に黒木は足に挿していたもう一つの拳銃で腹を撃ち抜きます。その拳銃はいつも黒木がロシアンルーレットやってたやつですよね!?自分に向けた銃弾は一発も放たれませんでしたが、乙部に向けた銃弾は発射された。まさに神の啓示でしょう・・・。再び自分のこめかみに銃を当てて引き金を引いても弾は飛び出さず、その代り目の前に成人した杏子の幻影が現れ黒木に生きる気力を与えました。これで黒木も解放されたんじゃないのかな・・・。
ただひとつ違和感だったのが、杏子が理沙を指さして黒木がそれに気づき彼女を抱きしめるシーン。どうしても黒木と理沙がそんな関係になったっていうのが突然すぎるように見えて仕方ないんだよなぁ。事件の展開を事細かにやりすぎて、黒木と理沙の関係にはあまり時間が割けなかったのかも(汗)。
その直後に空港を張ってた岸さんたちがやってきて乙部は確保されました。黒木の銃弾は乙部を殺害するものではなく生かすものだったんですね。抱き合う黒木と理沙を何ともいえない表情で見つめている乙部がんだかとても哀しかった。結局彼は死刑になってしまうんでしょうかね。精神分析で無期っていうこともあるかもしないけれども・・・。でも、乙部くんにもう少し救いが訪れてほしいなと思ったり…。
ここでもうひとつ疑問なんですが、乙部はどんな気持ちでボランティア活動をしてきたんでしょう。あのボランティア活動も何か乙部の人格形成に関係あるのかなと思っていたんですがその点は描かれませんでした。愛を知らない乙部が介護のようなボランティア活動をするきっかけとかあったんだろうか。それともただの偽装工作にすぎなかったのか?
まぁ、どちらにしても、内田朝陽くん、あっぱれだったよ!いい役貰ったよねぇ。暗く哀しい過去を背負った乙部を見事に熱演してくれました。

<その後>
事件解決の後の世界も少し描かれました。
鶴は相変わらず妙な場所に潜入捜査させられ周りから冷やかされてます。
日比野のもとには飯塚から手紙が届いていました。「感謝!姉ちゃんをよろしく頼みます」。少ない文字数ながらも、そこからは飯塚くんが救われたことが痛いほど伝わってきます。そして、日比野もまたその文章に救われていきました。この二人が関係がいい方向に修復されて本当によかった。
そして黒木と佐久間。もなみの殺害現場で偶然出会った二人はここで初めて腹を割って会話をします。潜入捜査だと岡林に漏らしのは佐久間ではないかと疑ったと告白する黒木。さらに過去自分のせいで佐久間の母親が病に倒れてしまったことを初めて詫びます。それに対して、黒木に対抗心をもったのは常にその影におびえていたからだと告白する佐久間。いつも黒木と比較されるんじゃないかと内心びくびくしてたんですね。嫉妬と不安の感情が佐久間を今まで苦しめていたんだ・・・。でも、こうして二人で静かに語り合ったことで佐久間も黒木も開放されたんじゃないのかな。二人の関係はこれからとてもいいものに変わっていくと思います。
そして備品係に復帰した黒木はいつものように「ゴンゾウ」で(笑)。Q太郎くんにはちゃんとお相手もできました。

これで『ゴンゾウ』終了です。1つの事件を1本のドラマで描くといった刑事ドラマでしたが本当に面白かった!見続けてきてよかったです。そんな作品に加藤虎ノ介くんが出演したことも嬉しかった。ちゃんとこのドラマの中で存在感を発揮してたし生きていたと思いす。次は連続ドラマでピアニストを演じるんだとか!これまた期待ですな。

「ゴンゾウ」に関しては続編が見たいです。黒木も佐久間も和解できたし、今度は二人で力合わせて・・・ってそれだと「相棒」になるのか(笑)。でもやっぱり見たい。パート2が制作されますように。

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COMMENT

>PONさん
キューちゃんがあんな重要な役割を持っていたなんてビックリでしたよね(笑)。このドラマは続編が見てみたいです。小説も買っちゃおうかな♪

>あすかあつこさん
なるほど、乙部のボランティア活動にはそういう背景があるかもしれませんね。私的にはもう少し乙部くんのバックボーンを描いてほしかったような気がしましたが、時間の問題で無理でしたかね(汗)。内田くんがけっこうよくて、なんかものすごく同情的な目で見てしまったもんで(^-^;。

虎ちゃんの次のドラマ、実は私もかなり苦手分野かも(苦笑)。レポートは虎ちゃん中心ばっかりになっちゃうかも(^-^;;;。
2008/09/13(土) 17:40:56 | URL | えりこ #aJ9ffZh6 [Edit
「結局はボンボンなんですよ」@四草
乙部がボランティア活動を行っていたのは、壮絶な幼少時代を過ごしたので同じ境遇の子供を救いたいという彼流の罪滅ぼし、でも自己満足に過ぎなかったのでしょう。惜しむらくは、人となりを描くのに時間か足りなかったこと!
理沙先生の存在ですが、知人(精神科勤務の看護師)の話を聴くと、「イタイ」部分がないと精神科医は務まらない感がある。黒木との関係は恋愛感情というよりも、罪を背負った者同士かな。ただ越権行為につき井の頭署担当から外されるかもしれませんが。
内野さんや虎ちゃん目当てで見始めたゴンゾウが、これほど見ごたえあるドラマとは思いませんでした!
虎ちゃんの次回作は…内容が自分とかすらないので初回当日の気分次第にします。
2008/09/12(金) 22:14:59 | URL | あすかあつこ #- [Edit
そうそう、ただのペット的な存在だと思ってたQ太郎ちゃんが重要なカギをにぎっていたとは!

続編あるかな・・あるといいな・・・
2008/09/11(木) 22:28:31 | URL | PON #fj824vKM [Edit
きみさん、こんにちは!
終わっちゃいましたねぇ、ゴンゾウ。先週の予告ではなんだか黒木や佐久間が死んでしまうかのようなところで終わっていたので、乙部に銃撃された時はドキドキしてしまいましたが生き残って本当によかったです。
個人的にはもう少し乙部君に救いをあげたかったかなぁと…。あまりにも悲惨だったんで。

虎ノ介くんの次の役柄については現在発売中のテレビライフかテレビガイドに写真がちょこっと載ってます。かなりイイ感じでしたよ。ぜひチェックしてみてください。
2008/09/11(木) 22:21:17 | URL | えりこ #aJ9ffZh6 [Edit
最後、黒木も佐久間も死ななくてよかったです。この終わり方には賛否両論あるだろうけれど、全話通して見てて思うのは、黒木が最後に自害してしまったら、あまりにも救いのない物語だよなぁと思ってたので、あの結末でよかったと思いました。
黒木が血しぶきあげた時、
「死なんで、死なんで、死なんで〜。」
って、ずっと言いながらみてましたからf^_^;

描ききれてない唐突な部分もあったけど、いいドラマに出会えたなと思います。
それに虎さんが出演したことも嬉しい!

著名な音楽家って、ピアニストなんですね〜。楽しみです。
2008/09/11(木) 20:48:29 | URL | きみ #/cmdLfdA [Edit

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