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ブラック
遅くなりましたが、12日にパルコ劇場で公演された『ウーマン・イン・ブラック』の感想を少し上げたいと思います。パンフレットを購入して少し驚いたのですが、前回観てからもう5年の月日が経ってしまったんですねぇ…。
99年、上川さん目当てで初めて観た時に「もっとチケット買えばよかった!」と後悔するほどハマってしまったこの作品。今年で3回目の観劇となったのですが・・・ネタバレを知っていてもやっぱり面白い舞台でした。怖いんですよ、内容は。見ているだけで背中がゾクゾクするし心拍数も上がってくる(笑)。でも、面白くてたまらないんです。過去2回も同じこと思いましたが、本当に不思議な魅力のある作品です。

出演者は92年の初演からキップスを演じている斎藤晴彦さんと99年から俳優・若き日のキップスを演じている上川隆也さんの二人だけ。セットもほとんどなく、劇中の音楽はほぼ効果音のみ。限られたスペースのなかで、限られた小道具を使って表現される恐怖体験・・・その演出は本当に素晴らしい。後半に少し大掛かりなセットが出てきますが、そこに至るまではキップスと俳優によって演じられる「若き日のキップスの恐怖体験」で観客が思いっきり想像力を掻き立てられる展開になってます。
そのクライマックスに至るまでの観客の思い描く風景がボディーブローのように効いているので、あの怒涛の後半の展開にゾクゾクっとしてしまう。でも、そのゾクゾクは嫌なものではなくてどこか心地いいんです。それがこの作品の最大の魅力だろうなと思いました。

以下、ちょこっとネタバレを含んだ感想を少々・・・。

今回も舞台をうまい具合に使っていたと思います。斎藤さん演じるキップスが冒頭に舞台の真中でボソボソとしゃべりだすのを俳優の上川さんが客席側から見ている。それがすごいリアリティがあるんですよ。このお芝居に限っては端っこの席の人はかなりラッキーかもしれません。ふと気がつくと上川さんや斎藤さんが真横に立ってますからね。私はそれを5年前に体験しましてかなり興奮しました(笑)。

斎藤晴彦さんは初演からキップスを担当しているということで、もう完全に役が体に染みついている感じですね。あの緩急交えた演技で観客を惹きつける技術は素晴らしいです。特に面白いのが、現在のキップスとキップスが演じていてる人物との切り替わりの場面。現在のキップスは恐怖体験を実際に経験しているだけあってものすごく消極的な印象。いつもビクビクおびえたようにして「ハムレットも演じられるようにしてみせる」と言う俳優の言葉に「ハムレットなんかやりたくありません」と何度も拒絶したりしています。俳優に尻を叩かれる形でおっかなビックリと再現劇を始めるキップスが、次第に演じている役にのめりこんでいくんですね。そこに至るまでの変化がすごく面白かった。
笑いどころは役を演じ終わった後のキップスと急に役に入るときのキップスの落差。これはまさに別人です(笑)。「うまくできてますか?」とビクビクしていたキップスが、再現劇に入ったとたんに突然人が変ったように生き生きとしていくんです。客席もかなり斎藤さんの変幻自在のお芝居に魅了されているようで笑い声が響いてました。

上川隆也さんは今回で3演目ですが、初演からやっているかのような余裕を感じました。訪ねてきたキップスに演技指導をするシーンでのおどけた表情とか動きとかものすごくリラックスして演じていましたね。
この「ウーマン・イン・ブラック」という作品の恐怖部分は俳優の演じる若き日のキップスが体現するところによるものが非常に大きいと思うのですが、今回も上川さんはものの見事にその恐怖を感じさせてくれました。もうねぇ、上川さんを見ているだけで恐怖が疑似体験のように伝わってくるんですよ(苦笑)。特に黒い女が出現したあたりからの若き日のキップスの怯えようったら・・・言葉にできないほどすごい!強気だった若き日のキップスが、徐々に黒い女の影に追い詰められていく様は見ていて本当に心拍数が上がるほど恐ろしいです。あの子供部屋が出てくるシーンにはそれが最高潮に達して・・・ラスト命からがら逃げ出すキップスと同じような気持に私たちもさせられてしまうのです。それもこれもやはり上川さんの演技力があってこそ。今回も本当に素晴らしかった。

そうそう、忘れてはいけないのが若き日のキップスとおなじ恐怖体験をする子犬・スパイダー。実際に犬は登場するわけではないのですが、斎藤さんと上川さんの見事なお芝居で客席はスパイダーを見ることができるんです。ちっちゃくてピョコピョコ跳ねまわっている可愛いわんこ・スパイダーはちゃんとカーテンコールにも登場。上川さんの顔をなめまわっていたようでした(笑)。恐怖が渦巻くこの舞台における清涼剤のような存在でしたね。

ちなみにこの舞台、若き日のキップスが体験した恐怖体験のストーリーで観客もそれに身を凍らせられるわけですが・・・実は、本当の恐怖は最後の最後にドーーンと訪れます。初めて観た時も、2度目に観た時も、そして3度目の今回観た時も、私が一番怖いと感じたのはやっぱりあのラストだったなぁ。斎藤さんと上川さんの恐怖に凍りつくラストがもうたまらないっすよ!

こんなに怖い想いをする作品ではありますが、やっぱりもう一度見たいと思ってしまいます(笑)。9月にはロンドン公演も控えているということですし、またいつの日か再演してほしいです。

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テーマ : 観劇 - ジャンル : 学問・文化・芸術

ストレート演劇 comments(2) trackbacks(0)


コメント

てんこさん、こんにちは!
「ウーマン・イン・ブラック」ご覧になれたんですね♪確かにあのお芝居は最前列よりも少し後ろから全体像として見たほうが分かりやすいかもしれません。が、最前列だと上川さんの恐怖の表情がじかに伝わってきて違った楽しみ方ができたのでは(笑)。怖いのに面白い最高の作品だと思います。
そういえばてんこさん、「ワニ」では最前列だったんですね(笑)。私は後ろのほうで寝そうになってました(爆)。

上川さんを目の前で観てきました!

えりこさん、こんばんは。
mixiも拝見しているのですが、なかなかコメントできません(汗)

本日、「ウーマン イン ブラック」観て来ました。eプラスの先行発売で取った席でしたが、一番前列、しかもど真ん中・・・。
「ワニ~」以来の最前列だったのですが、この舞台はもっと後ろで観たかったかも~~。
お二人の演技を同時に追うことが出来ず、首は痛くなるし、スモークがちょっと辛かったですね(臭くて・・・)。
その分、キップスの恐怖感は存分に味わいましたが。

効果音と小道具で全てを表現していく手法と演技力は素晴らしかったです。ないはずのものが見えてくるんですよね。純粋にお芝居を堪能した、という気持ちにさせてくれました。



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