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いのち
御園座で上演中の『御いのち』を観に名古屋まで遠征してきました。グルメ旅のためには何度か訪れてますが(笑)観劇のために名古屋来たのは約5年ぶり。しかも御園座なんて・・・敷居が高すぎて入ることのない劇場だと思ってた。初・御園座でしたよ~。

主演の竹下景子さんは名古屋出身ということもあってか楽屋花の数が半端じゃなかったです。その中に今回病気療養で降板した佐藤B作さんからのお花も発見。徐々に回復に向かわれているようで本当に良かったです。まだお若いですし早く元気になって現場復帰していただきたいですね。
『御いのち』関連の商品を探してみたんですが・・・売っているのは特産品物ばかりで関連ものといえば1200円のパンフレットだけでした(苦笑)。なんか劇場のロビーというよりも名古屋特産品店に来たような雰囲気だったかも。

また、客層がこれまたちょっとビックリ。今回前方のやや中央というかなりベストな位置での観劇だったのですが、前を見ても後ろを見ても右を見ても左を見ても・・・・おじいちゃん・おばあちゃんばっかりでかえって自分が浮いてるような気がしてしまった(爆)。平均年齢65は軽く超えてたんじゃないかと・・・。さすがは御園座ですねぇ。やっぱり敷居の高い劇場だった。

さて、舞台についてですが・・・全体的にはとてもよくまとまったいい作品だったと思います。特に愛之助さんと竹下さんの師弟愛の深さには何度も胸が熱くなりました。ストーリー全体としてはそんなに大きな事件があるわけでもないのですが、そのぶんじっくりと人間ドラマを堪能できました。二幕構成で正味約3時間と長めのお芝居でしたが、ほとんど飽きることなく楽しませてもらいました。ちょこっと腰が痛くなりましたが(苦笑)。
約15年前に森光子さんとヒガシで初演があった(原作者の橋田壽賀子先生がこの二人のために書いたのが最初らしい)とのことですが、今回の再演はそれとはたぶん違った雰囲気だったんじゃないのかなと思います。

主な出演者
大倉作左衛門:片岡愛之助、お咲:竹下景子、治兵衛:林与一、お袖:熊谷真実、お常:三浦布美子、与兵衛:江原真二郎、登女:野川由美子、お雪:今村雅美 ほか


以下、ネタバレを含んだ感想になります。ご注意を!








まずはストーリーを簡単に。
ある事情で自ら命を絶とうとしていたお咲(竹下さん)は追っ手に追われている青年・信吾(愛之助さん)と出会い匿います。覚悟を決めて命を絶とうとする信吾を必死に思いとどまらせ自分の家に無理やり連れて行くお咲。渋々世話になることになった信吾ですが、偶然お咲が踊りを教えている現場に居合わせすっかり魅了されてしまいます。お咲は踊りの師匠だったのです。武士を捨てるからと食い下がり内弟子にしてもらった信吾は清作という名前で日々修行に励み、踊りも上達していくのですが、ある日突然父親(江原さん)が訪ねてきます。信吾は藩の意向に逆らって人を斬って逃げていた・・・そんな息子を斬るために訪ねてきた父。自分の踊りを継承してくれるのは信吾しかいないと思い始めていたお咲は必死に説得するのですが・・・
と、こんな感じ。ここから先もけっこうドラマチックだったんですけどとりあえずここまで(笑)。

この芝居を見る前は「年上の女性が年下の男性と恋に落ちる話」みたいなことを聞いたことがあったので正直あまりテンション上がってなかったんです(爆)。ところが、実際に見てみるとこのストーリーは単なる色恋ものではなく・・・どちらかというと師弟愛・人間愛の深さみたいな部分を中心に描かれていて何度か胸熱くさせられました。たしかにお咲さんは信吾のことを異性として意識することもあったと思うけれども、それ以上に・・・なんというか、自分の分身として見ていたんですよね。その熱い想いは確実に信吾にも届いていて彼もそうあろうとお咲に傾倒していく。このやりとりが非常に美しく感動的で良かったです。

一番印象的だったのが二人の視線がぶつかるシーン。何度も二人の目線が合う場面が出てきたのですが、時間を追うごとにとても熱を帯びていってて・・・目線だけで二人の気持ちがどんどん近づいているのが分かった。好きだったのは奉納の舞の稽古をするときのシーン。必死に稽古をする信吾に静かに近寄った咲が手の位置を直してやるときに二人の目線が静かに交錯するんですが・・・なんかここでかなりウルウルっときてしまった(涙)。あれはすごく美しかった。
それから感動的だったのがやはり雪のシーン。父から斬られる覚悟を固めた信吾を必死に身を挺して守ろうとした咲、その想いに打たれ父は「今生の別れになるだろう」と言って立ち去るのですが・・・ここはなんか悲しかったなぁ。そして父が立ち去った後に無理がたたって倒れそうになる咲を自分の体温で温めようとする信吾・・・。ここは見ようによっては恋愛っぽい感じになっているのですが、私にはそれを超えた深く熱い師弟愛のように思えてものすごく胸が熱くなりました。ポスターにもなっている赤い傘のなかで寄り添いながら歩く二人シーンにちょっと落涙してしまった・・・。

と、かなりいいこと尽くめの感想が続いていますが、気になった部分もいくつか。

まず一番気になったのはやはり暗転の長さですね。去年の「蝉しぐれ」のときも思ったんですけど・・・せっかく感動的なシーンで終わっても次のシーンに移るまでセットの準備があるので暗転時間がものすごく長い。こういう演劇には仕方がない部分も多いと思うんですが・・・暗転回数も多いのでちょっと気持ちが切れそうになってしまうんですよ。一度だけ回り舞台を使ったシーンがあったんですが、これをもう少し多用できなかったかなぁと。そうすればテンポも上がると思うし。大掛かりなセットなので難しいとは思いますけどね・・・。
でも、舞台セットはすごくよくできてましたよ。雪や桜のシーンの演出も素晴らしかった。

ストーリーに関してですが、咲と信吾の師弟愛の部分は本当にすごく良かったんですけどひとつ気になることも・・・。信吾が踊りに目覚めるきっかけがイマイチ曖昧だったような気がするんですよね。その転機ともなるシーンがすごいアッサリと描かれていたのでちょっとそれが最後までモヤモヤ感を引きずってしまった。あそこはもう少し劇的に描いても良かったかも(笑)と思ったのは気のせいか?
それと信吾のお国元での事情の部分も薄かったかなぁ。師弟愛を重視するあまりそちらのほうが軽くなっていてクライマックスで信吾が踊りか武士かの選択で迷う部分がイマイチ見えなかったような気がしました。そのあたりがちょっと中途半端だったかも・・・。

そして、ラストシーン。愛之助さんと竹下さんの踊りは本当に美しくて素晴らしかったんですが・・・なんだか最後にドラマがなさ過ぎたというか・・・あそこまではものすごく感動的に深く描かれていた師弟愛が最後の最後で薄められてしまったような感じ。あれはひとつのショーとして見るものだったんだろうか・・・。なんかちょっと腑に落ちなかった。
しかも、そのまま幕が下りて客電がついて皆さんサヨウナラ~となるのもなんか消化不良(苦笑)。せめて、せめて一度くらいカーテンコールがあってもいいじゃないか~!もっと拍手したかったのになぁ~!と思う私はまだまだこういう演劇に慣れてないからなんでしょうなぁ(汗)。

最後にキャストについて少々。

片岡愛之助さん
今回名古屋遠征に踏み切ったのは愛之助さんが出るからでして、愛之助さんが出なかったらこのお芝居観に来ることなかったです(爆)。ストーリー的にはツッコミどころもありましたが、愛之助さんの演じた信吾は本当に素晴らしかったです。ファン目線からというのもありますが、一つ一つの表情がとても細かくて・・・何より気持ちの伝わる演技を存分に魅せてもらいました。声もよく通って聞き取りやすいし、喜怒哀楽の部分もすごく分かりやすかった。信吾が笑っているとこちらも嬉しくなるし、涙を流しているとこちらも無性に悲しくなる・・・そういう気持ちにさせてくれる演技をする愛之助さんが好きです。
そしてやっぱり踊り。愛之助さんの踊りが上手いか下手かなんていうのは私には全く分かりませんが、心は伝わってきましたよ。衣装もとても似合っていたし、ファンにはとても美味しい舞台だったと思います。

竹下景子さん
生で拝見するのは初めてでしたが、一番ビックリしたのはとてもお若いということ!実年齢よりも10くらいは若く見えましたよ。それにものすごくお綺麗・・・。病と闘いながら命を削るように信吾に自分を賭けていく咲を大熱演されていてとても感動的でした。特に病の床から立ち上がり、舞台衣装を見つめながら生きることを決意するシーンは涙が出ましたよ。タンカを切るシーンも何度かあったんですが男前なんだけど色気もありみたいな部分があってすごくカッコよかった。やはり上手い女優さんだなぁと思いました。

林与一さん
この物語に深くかかわってくる米問屋の若旦那役。降板された佐藤B作さんの代役とのことでしたが、とても味がある演技で魅了してくださいました。お咲さんに言い寄るシーンはコメディチックですごく面白いのに、影で彼女のことをサポートし続けてる姿はとても頼もしくて威厳もある。この落差の演技がとても魅力的でした。やっぱりいいお芝居されますよねぇ、林与一さん。
ただ・・・若旦那・・・と呼ばれるたびに違和感も・・・(苦笑)。B作さんなら若旦那って思えるかもしれないけど与一さんはもう貫禄あるし、どうも若旦那というにはねぇ・・・みたいな。それからお声が相当枯れてたのも気になりました。いつ声が出なくなるんじゃないかとちょっと最後のほうはハラハラして手に汗握っちゃいましたよ(汗)。あと少し、頑張っていただきたいです。

熊谷さんはおしゃべりなんだけど情に厚いお袖ちゃんで色々楽しませてもらいました。まぁ、ちょっとウザっぽかったけど(笑)。江原さんは多少台詞が危うげと感じてしまうこともありましたが重厚感のある演技で哀愁漂う父親役を熱演。野川さんは2幕の最後のほうにちょこっとだけ出演してました。友情出演でしょうか?
そのほかの皆さんも熱演でとても素晴らしかったです。

今回は写真つきパンフレットとか出ないみたいなのでそれがちょっと残念。もう一度見たかったなぁ。ツッコミどころもあったけれども全体的にはとても好きな作品でした。



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テーマ : 観劇 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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