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李香蘭
3年ぶりに再演された『李香蘭』を観に四季劇場・秋へ行ってきました。初めて見たのは96年・・・まだ常設の四季劇場がなくて青山劇場で上演していた頃。それから数えて今回で11回目の観劇となりました。
李香蘭個人のストーリーというよりも戦前戦後の歴史物語の色がちょっと濃いので気軽に観に行く、といった作品ではないのですが・・・私は上演が決まるたびに必ず劇場に足を運んでいます。たしかに1幕は香蘭のことよりも日中戦争の歴史に対する説明部分が多いので観ていて疲れてしまう部分が多く(歴史の勉強にはいいかもしれないけど)、賛否両論が分かれるというのもわかるんですけどね。たぶんストレートプレイだったら私もここまでは通わなかったと思いますし(汗)。ただ、こういう史実があったということに関してはやはり目を反らしてはいけない。だからやっぱりこういう風に定期的に上演してほしい作品だと思います。

主なキャスト
李香蘭:野村玲子、川島芳子:濱田めぐみ、李愛蓮:五東由衣、杉本:芝清道、王玉林:芹沢秀明


ちなみにこの日は偶然にも四季のイベントデーでして・・・終演後、舞台裏見学会に参加してきました!最初に舞台監督さんからの説明を受けてあとは各々舞台中央から舞台袖まで自由に見学できるといったスタンスでした。長い間舞台観劇生活していますが・・・ここまで自由に舞台裏を見れたのは初めてだったので本当に大感激!!初めて舞台の上に上ったときは本当にテンションがグオ~っとあがりましたよ(笑)。
客電がついている状態だとバルコニー席のほうまでしっかりよく見えてました。カーテンコールのときの客席の表情とかすごい分かると思いましたね、あれは。ちなみに客電が消えているときは客席の表情はよほど前方でない限りは役者からは見えないことが多いそうです。そのほうが緊張しなくていいといっている役者さんが多数らしいですよ(笑)。

見学時、中央には月月火水木金金のシーンで出てくる大きな軍艦セットが設置されたのですが、スタッフさんの手際いいセッティングの様子に感動。で、このセットの上にも昇ることができたんですが・・・高い!あそこで飛んだり跳ねたりしてる役者さんってすごいなぁと実感。しかもセットの後ろではスタッフさんが2人(しかも女性!)でしっかり支えているんですよ。いやぁ・・・大変だなぁ。
さらに舞台袖にひしめいている李香蘭セットも自由に見学可能。近くにはスタッフの人が何人かいて質問すると丁寧に色々と教えてくれました。ちなみに舞台上セットの移動は全て手動(最も忙しいときには役者さんも移動作業してるんだとか!)初演から17年間同じものを使用しているんだそうです。近くで見ると張りぼて感もあるのですが(笑)物持ちが非常にいいんですねぇ。さらにさらに下手舞台袖の奥の女優さん専用の早着替え室も見れました。仮設の楽屋って感じでしたね。ちなみに男優さんたちは舞台袖の空いているところで早替えしてるんだそうです(笑)。
あと面白かったのが影コーラス室。入り口にはそれぞれのシーンの影コーラス担当役者さんが貼り付けてあったんですが・・・その中になんと芝さんも入っててビックリ(笑)!杉本役って出番が少ないほうだからこんなふうに影コーラスにも参加してるんだ~。歌う場所は男女に分かれていたり、「芳子のシーンはマイク入ってるからしゃべらないように」という注意書きもあったり、個別マイクも見せてくれたり・・・いや~、ほんっとに面白かった!!

こんな企画なら今後もバンバンやってほしいわ~。舞台観劇好きにはたまらないです、ホント(笑)。

というわけで、以下、キャストごとの感想を少し。


もう何度も見ている『李香蘭』ですが、やっぱり2幕は涙が溢れてしまいますね。特に「わだつみの声」から「海ゆかば」の歌と映像が流れるところは涙が止まりません。実際の戦争映像を歌に合わせて流しているんですけど・・・これを見ると本当に戦争というものがいかに愚かしいものかということを痛切に感じます。犠牲に遭うのは戦争を始めた人ではなく巻き込まれた一般の普通に暮らしていた人々…。二度とこんな残酷なことを繰り返してはいけないと思い知らされました。それでも世界はまだまだ戦争状態のところが絶えませんから・・・人間って本当に哀しい生き物ですよね。

愛蓮が香蘭に「日本が負けて戦争が終わっても中国にはあなたのいる場所はないから逃げて」と歌うシーンもかなりグッと来ます。煌びやかな衣装で人々に娯楽を与え続けた香蘭でしたが、結局それは日本軍に仕組まれていたことで中国人を侮辱するような行動に他ならない。あんなに人々から熱狂的支持を受けていた香蘭が戦争が終わったとたんに戦犯扱いされる皮肉がなんとも哀しいです。
戦争裁判で裁判長から無罪を言い渡され香蘭と愛蓮が涙で抱き合うまでのラストシーンは何度見ても涙が出ます。「徳を以って恨みに報いよう」・・・恨みからは争いしか起こらない。今聞くと本当に胸にズシリと重い言葉ですね。

それともうひとつ、今回思わずボロ泣きしてしまったシーンがあります。「マンチュリアンドリーム」・・・13年間しか続かなかった満州国建国のお祝いムード溢れるシーン。曲がすごくいいし、シーン的にもとてもきれいで毎回胸が熱くなるところなのですが・・・この日はある場面になったときに涙がボロボロ出て止まらなくなってしまった。それは、溥儀皇帝が現れるところ。この溥儀皇帝が・・・去年亡くなられた小林克人さんに見えてしまったんです。かつて溥儀役もされていた小林さん・・・その想いがこの時ものすごく強くなったのか、歩いてきた姿がまんま小林さんに見えてしまって・・・シーンとは関係ない部分で一人号泣してしまいました。四季の舞台を見るとどうしても思い出してしまいます・・・小林克人さん。大好きな役者さんだったし・・・。改めて自分の中でまだ小林さんの存在が大きく残っているんだなということを思い知らされたような気がしました。
(小林さんの追悼文は07年9月12日のブログ日記を参照してください)

以下、キャスト感想です。

野村玲子さん
さすがに初演から17年間演じ続けているだけあって雰囲気や佇まいなど、李香蘭がその場にいるかのようで本当に素晴らしい。ですが!歌声がもう限界じゃないでしょうかねぇ。前々からずっと気にはなっていたのですが今回は特にヤバかった・・・。特に1幕の香蘭は声が掠れ気味になる部分が多く手に汗握りまくり(苦笑)。高い声はきれいなんですが、低い声になると音程も声質も途端に悪くなるんですよ。なのに「李香蘭」としての歌は外さないっていうのはある意味スゴイ(笑)。ここだけは何が何でもっていう気持ちがあるんでしょうけどねぇ。役としての香蘭についてはちょっと野村さんの限界を感じました。やはり世代交代じゃないですかねぇ。沼尾さんが一度演じたことがあるようですし・・・。その意味では、もしかしたらこれが最後の野村さんの香蘭だったのかも?

濱田めぐみさん
『ウィキッド』のエルファバを演じられたことが相当大きな自信に繋がったのではないかなぁと思うほどの堂々とした余裕のあるカッコイイ川島芳子でした。保坂さんの演じた川島芳子とほぼ同格くらいの安定感で本当に素晴らしかったです。セリフの部分が特に印象的。ただの語り手ではなく、一人の『川島芳子』としての存在感をものすごく感じました。最高です、濱田さんの川島芳子!

五東由衣さん
素晴らしい安定感!もう長いこと五島さんの愛連を見ていますが、あの優しく包み込むような愛蓮の歌声が本当に大好きです。香蘭のお姉さん的雰囲気もバリバリありますし、この作品には欠かせない女優さんですね。印象的なのは裁判で王林が殺された事実を知った後に「あの人は日本に目を覚ましてほしいから戦っていたんだ」と歌うシーン。ものすごく辛いはずなのに、その気持ちを抑えて毅然と歌う姿が忘れられません。

芝清道さん
安定した杉本でした。ジーザスでのユダやエビータでのチェのような激しい役のほうが合っているとは思いますけど(笑)、こういう静の演技をしている芝さんも好きです。芥川さん(現・鈴木綜馬さん)が退団されてからずっと杉本役を演じていらっしゃるのでだいぶ役が身体に染み付いているようですね。ただ、私の中ではまだどうしても「芥川さんの杉本」のイメージが払拭できずどこかで違和感を感じてしまう(苦笑)。四季の会入会を決めたのも芥川さんの杉本を見たからだったのでどうしても思い入れが強すぎてしまうんですよね・・・。

芹沢秀明さん
うーーーん、3年前に見たときも違和感を感じたんですが・・・その頃とあまり印象変わらずってところかなぁ。なんだか歌うことだけに精一杯で役を演じるというところまで行っていない気がするんですよ。歌もあまり気持ちが伝わってこないしねぇ(苦笑)。その代わり、王林以外の役で登場する芹沢さんはなぜか目立つ(笑)。特に出征兵を送り出すのに旗振りしている姿は端っこながらものすごい存在感を放ってます(笑)。

アンサンブルでは青木さんの警察署長さんが面白かったですね。まぁ、私の中では退団してしまった光枝さんの警察署長さんが一番印象深いんですが・・・青木さんも可愛くていいなぁと今回思ってしまいました。深水さんは相変わらずのこわーい存在感を放っていてさすが。このお芝居には外せませんね。リットンを演じていたのは今回は劇団昴の田島さんだったのですが・・・私的には3年前にハマリ役過ぎてビックリした渡邊今人さんのほうがよかったなぁ。今回リットン卿の後ろにいる調査団その1の役だったんですけど・・・田島さんより渡邊さんのほうがリットンに見えちゃいました(笑)。
そういえば、3年前に山口文雄や高橋是清を演じていた松宮五郎さんもお亡くなりになっているんですよね・・・。かつて見ていた役者さんがこの世にもういないというのはなんとも寂しいものです…。


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TAG : 劇団四季  李香蘭 

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