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間が空いてしまいましたが・・・今回が最後の十月花形歌舞伎レポになります。長らくお付き合いいただいた方、お待たせしてしまいましてすみませんでした

ラストは派手派手な火事場シーン~2幕終演までです。
よろしければお付き合いください。

★その一 (幕開け~友右衛門と数馬の出会いまで)
★そのニ (友右衛門と数馬、愛の成就~1幕終了まで)
★その三 (2幕開け~仇討ち成就まで)

↑ 前回分の感想です。
<第ニ幕>

第四場 細川宝蔵炎上の場
図書を討ち取った友右衛門と数馬。数馬恋しさゆえに図書に手を貸したあざみは捕らえられるが、数馬の嘆願により寛大な処置が約束される。
ところが、図書が屋敷に放った火が家康公から賜った本領安堵を許す御朱印状が収められた宝蔵にまで広がってしまう。これを聞いた友右衛門は今こそ忠義に報いる時と、数馬に越中守の警護をするようにと言い残し燃え盛る炎の中に飛び込んでいく。


図書に騙されたあざみさん、ここでようやく改心した模様。優しく寛大なお殿様のおかげでどうやら厳罰に処せられることは無さそうですが・・・今後の彼女の人生を考えるとちょっと気の毒ではありますね。まさに恋は人を狂わせる

家康からもらった御朱印が燃えてなくなってしまうということになるとお家の大事につながってしまうということで、友右衛門がそれを取りに行くことに。一幕最後に殿様から不義密通の罪を赦されたうえに家来にまでしてもらったご恩をずーっと忘れずに思っていたんですよね、友右衛門…。その心意気が泣けます…
その決意を聞いて、当然数馬も
「私も一緒に連れてって下さい!」
とすがるのですが、忠義者の友右衛門は
「お前は殿様を守れ!」
と説き伏せて火の中へ飛び込んでしまうのです。つまり、友右衛門は『愛』よりも『義』を選んだって事になりますよね。このあたりがなんか、BLらしくないんですよ(笑)。

一幕ではBLらしさがそこかしこに感じられたんですが、義兄弟の契りを結んでしまってからは『兄弟愛』の色が強くなってしまい、売りだったはずの(?)BLっぽさが薄れてしまったような気がします。
数馬を演じた愛之助さんは

「自分だったら絶対に友右衛門の後を追って火の中へ飛び込んでく」

とコメントしてます。まさにそれがBLの世界(笑)。ちょっとそういう展開でも見てみたかったなと思ってしまいますね。ちなみに小説ではこのあたりから舞台と違った流れになってます。

で、ここからがいよいよ本舞台のメインディッシュ演出

友右衛門が「急ぎこれから行ってくる!」と花道を去って行った後に舞台が暗転。講談師の南左衛門さんの小気味いい語りで火事の雰囲気を盛り上げます。
すると・・・突然天井から

プシュ~~~!!

っとものすごい勢いで煙が発射されてビックリ(笑)。時間差で中央付近の左右天井からと左右舞台袖からと、まぁ容赦なく勢いよく煙が噴出されまくってました。しかも劇場全体のライティングは真っ赤なので本当に火事の煙がきているようで・・・舞台が見えなくなっていたほど(爆)。

で、その煙に客席が巻かれていると花道から友右衛門が参上!そのいでたちがまたスゴくて・・・衣装からは火事で焼けたと見られる炎と煙がモクモク出ている状態。かなりの装置を着込んでいたのでは?それで走り回ったりしているんだから、本当に染五郎さん、天晴れですよ(笑)。

舞台上はといいますと、背景は燃える炎のスライド映像、セットはところどころから本物の火がブオッと飛び出してくるビックリ演出、御朱印の箱からも本物の火が飛び出し、いよいよ炎が激しくなってくると上から焼け落ちた柱がボコボコ容赦なく降ってきて、セットの階段は滑り台に変身して友右衛門が滑り落ちてくる・・・(笑)。
うーーん、これはもう、実際に見ないとビックリ度は伝わらないかもなぁ。

御朱印を見つけたときにはすでに炎に囲まれた友右衛門は死を覚悟して切腹。ところがこれがただの切腹ではないところがこの芝居の特徴!?
切腹した時に友右衛門がなにやらおなかを探っています…。するとこれを講談師の南左衛門さんが詳しく解説(笑)。

『これが肝臓!』(なんか黄色い物体が出てきた!?)
『これが腎臓!』(繋がってる黄色い物体が出てきた!?)
『これが大腸!』(ニョロニョロ長いのが出てきた!?)

『3つ合わせて、肝腎腸~~!!』 (注.『勧進帳』と掛けてます 爆)

あの緊迫した場面で、そう来るかぁぁ~~(笑)。とことん、エンターテイメントにこだわりましたね!?
この演出に納得できない人もけっこう多かったようですが、私は大いに乗せられて楽しませてもらいました、ハイ。根が単純なんです、たぶん(爆)。たしかにストーリーに浸ってきて、一番大事なところでチャカすなんて信じられない、というのも分かります。賛否両論分かれるところですよね。

友右衛門は切腹し御朱印をその腹の中に収めた後絶命。それと同時に天井から大量の火の粉(赤いセロハンを切り刻んだやつ 笑)が降ってきてまたビックリ!最後の最後までエンターテイメント色の強い火事場の演出でした。ちなみに私は3度目に観劇した時、思いっきり火の粉浴びました(笑)。
火の粉

これ、掃除するの本当に大変だったと思います(笑)。

いや~、ほんっとに派手な第四場でした。初めて三階席から観た時、煙が噴出してから火の粉が降るまでずーっと口あんぐり状態でしたよ(笑)。一緒に観に行ったダンナはバカウケしてました(笑)。


第五場 細川下屋敷奥庭仮御座所の場
火が収まった頃、越中守たちが避難先から友右衛門を案じてやってくる。しかし、願いむなしく友右衛門の焼死した遺体が運ばれてきて衝撃を受ける一同。友右衛門にすがって涙する数馬は切腹跡に血に染まった御朱印状が挟まっているのを発見する。火事で御朱印が焼け落ちないように自らの犠牲を払って守り抜いた友右衛門の忠義に心打たれた越中守は、数馬に大川家の家督を継ぐことを言い渡す。
友右衛門の死後、彼の面影を想い涙する数馬は一輪の杜若を拾う。その後ろには在りし日の友右衛門の姿が浮かんでいた…。 


派手派手だった第四場から打って変わって第五場は悲劇の物語。
無事を祈っていたのも虚しく、数馬たちの下には見るも無残に焼けてしまった友右衛門の焼死体が運ばれてきてしまいます。友右衛門にすがって
「義兄上様、いのぅ~~
と泣きじゃくる数馬の姿にこちらもちょっとウルウル・・。やっぱり一緒に火の中に飛び込んでいけばよかったと想ってたんじゃないのかなぁ。そう思うと切ないです

友右衛門の切腹跡から出てきたのはなんと家康からの御朱印状!ほんっとに忠義者だよ、友右衛門。武士の鑑だねぇ…。
ただ、あの今際の瞬間に数馬のことが過らなかったのかなと思うとそれはそれで哀しいものがあります。あんなにストーカーしてまで愛した数馬だったんだから(苦笑)、ちょっとそれらしき台詞もほしかったかなと思いました。
じゃないと、数馬がなんだか本当に置いて行かれてしまったようで哀れすぎるから…。

このシーンは愛之助さんの涙の演技も感動的だったんですけど、段治郎さん感極まったお殿様演技にも大感動しておりました!細川の殿様ももしかしたら友右衛門を…!?(爆)・・・なんて思えてしまうほど大切にしていたのがすごく伝わってきたので。特に公演後半に入ってからの段治郎さんがとてもよかったです。
それから、一幕冒頭で殺されてしまった薪車さんが再び登場してきたのも嬉しかったです。ちょこっとしか出番はなかったけど、やはり真っ直ぐで素敵な演技をされますよね。

そしてラスト、残された数馬は友右衛門の面影を追いかけるようにうなだれてました…。この時の数馬の姿がホンットに痛々しくて抱きしめてあげたくなるくらい可哀想なんですよ。愛之助さんのこういう演技は母性本能くすぐられるというかなんというか・・・。
そこへ図ったように上から杜若が一厘。それを拾うと後ろには在りし日の友右衛門が数馬を見守るように立っていて・・・幕。いや~、ベタな演出だなぁと思いつつも嫌いじゃなかったりするんだよな、こういうの(笑)。最後にハラハラ落ちてきた杜若の花びらがとてもきれいでした。千秋楽には客席にも杜若の花びらが落ちてきたようで・・・私もほしかったなぁ、杜若。

歌舞伎には珍しく、カーテンコールもありました。ミュージカルみたいに出演者全員というわけではなかったけれども、なんだか新鮮な感じがしてよかったです。

若い人達が一致団結して面白いものを作りあげたのが今回の『染模様恩愛御書』。その躍動感や心意気が伝わってくる楽しくて素敵な舞台でした。評判も良く、再演もありうるかもという話が出ているらしいので、是非実現させてほしいと思います。
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テーマ : 歌舞伎 - ジャンル : 学問・文化・芸術

古典芸能関連 comments(2) trackbacks(1)


コメント

再演期待したいです!

rikaさん、長々と読んでくださってありがとうございました~(^o^)。

2幕はちょっと『愛』のテーマが『義』のテーマに移ってしまって
友右衛門と数馬のラブラブ度が落ちてしまったような感じがしましたよね。
数馬のほうはラブ度が持続していたようなのでちょっと可哀想でした~。

「伝統芸能講座」、かなり早い時期に申し込んだのですがハズレてしまいました(涙)。一緒に申し込んでくれた友人もハズレてしまいまして・・・(苦笑)。
私の強運も長くは続かなかったようです(^-^;;。

お疲れ様でした。

えりこさん、こんばんは。

長編感想ご苦労様でした、とても楽しく拝見しました。

やっぱり友右衛門の最後の時に、数馬の名前を呼ぶとか何か欲しかったですよね~~~。それでないとあとで悲しむ数馬が不憫で・・・・・。

愛之助さんの数馬もかわいくて好きでしたが、細川候もナイスキャラでしたし、芝のぶさんも可愛かったし、楽しい公演でした。

再演がもしあったら遠征しても観たいと思います。

『元禄忠臣蔵』は20日に観に行こうと思っています。えりこさんは18日の愛之助さんの「伝統芸能講座」には行かれるのですか?


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10月花形歌舞伎@松竹座(3)

千穐楽から1週間、先月は毎週木曜日は大阪に行っていたので、それがなくなってとっても寂しい(笑)。今までの簡単感想はこちら。 思い立って【松竹座】 / 昼夜観たよ【松竹座】 / 木曜日恒例【松竹座】 / 名残の杜若【松竹座】 第一幕はこちら。 10月花形歌
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