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けんひる
関西に引っ越してから無謀な遠征を繰り返してきましたがw、このクリスマスの日が年内最後の江戸行きでした。まずマチネで見てきたのが、東京国際フォーラムCで上演されたケン・ヒル版『オペラ座の怪人』です。これも引越し前に購入していたものなのですが…「オペラ座の怪人」関連のストーリーに興味がある私としては、ぜひとも見ておきたかった作品だったので無理をしました。

一番最初に観た『オペラ座の怪人』は劇団四季のアンドリュー・ロイド・ウェバー版。二番目に見たのがモーリー・イェストンの音楽が美しい『ファントム』。そして今回ついに観るのがケン・ヒル版の『オペラ座の怪人』です。
9年前に来日公演があった時、すごく評判がよかったので観に行きたいと思いながらも機会を失い結局行くことができませんでした。今回はピーター・スレイカーさんのファントムとして最後の来日とあったので…今度こそは何としても観に行かなければ!の勢いでチケットゲット。その途端に関西転勤になったわけですがw、ピーター・スレイカーさんのファントムはぜひ観てみたかったので遠征に踏み切りました。

この日はクリスマスということもあり、入り口では特別カードが配られました。
けんひる2
開くと来日キャストさんのサインと1幕クライマックスシーンの写真が!とっても素敵なクリスマスカードでした。

また、本編後には来日キャストさん全員によるクリスマスソングの特別カーテンコールもありました。いやぁ、なんか、心に沁みた!!本場の人の本物の英語で聞くクリスマスソングがもう…本当に格別!2曲歌ってくれたのですが…それはそれは美しいハーモニーで…気が付いたら私、泣いてた。2曲目の♪ホワイトクリスマス♪なんかもう感極まりましたよ。まさにその歌声で会場全体がクリスマスの雰囲気になってましたね。本当に素晴らしいクリスマスカテコでした。


主なキャスト
オペラ座の怪人:ピーター・スレイカー、クリスティーヌ:アンナ・ホーキンス、リシャード:エドワード・ニューボーン、メフィストフェレス/ペルシャ人:クリス・グリーン、ラウル:マナイア・グラッシー=オールソン、ファウスト:マイケル・マクリーン、マダム・ギリー:ヘレン・モールダー、ドゥビエンヌ他:ロイド・スコット、カルロッタ他:キャロライン・タトロウ ほか


以下、ネタバレを含む感想です。


映画が公開されたこともあり、世間一般で多く知られている『オペラ座の怪人』はアンドリュー・ロイド・ウェバー版のほうだと思います。そこに出てくるファントムの人物像に深く迫っていった作品がアーサー・コピット版(モーリー・イェストン音楽)の『ファントム』です。
しかしながら、ALWよりも前にもう一つの舞台『オペラ座の怪人』が存在しているんですよね。それがこの、ケン・ヒル版です。どの作品もガストン・ルルーのオリジナル小説をベースにしていますが、一番忠実にそれを再現したのが今回来日公演を行っているケン・ヒル版だと言われています。

ストーリーはALW版とだいたい同じだったと思います。一番似てるなと思ったのが屋上のシーン。ラウルとクリスティーヌが愛を誓うところをファントムが目撃してしまい嫉妬に狂う…細かな展開は違っていましたが、セットや場面設定などは同じだったかなと。
ただ、それ以外は初めて見るような場面が多い。四季のオペラ座を初めて見た後に一度原作を読んでいるのですが、ほとんど内容を忘れてしまったので(爆)新鮮でした。今回の来日版をALW版だと思って観に来てしまっている人もチラホラいたようなので(漏れ聞こえてくる会話からそう思いました 汗)、それを念頭に観てしまうとかなりの肩透かしを食らった気持ちにさせられたのではないかなと思いました。

大筋ではストーリーは同じですが、テイストが全然違います。ひたすらシリアスなALW版や深く人間を掘り下げたコピット版に比べるとケン・ヒル版はライトな感じ。特徴的だなと思ったのは、音楽よりも芝居の方が多いように思えたことです。とにかく会話劇がとても多い。なので、字幕を追うのがちょっと大変で舞台中央に目を向けるのに苦労しました(爆)。ササッと読まないと舞台の役者さんの表情とかに目が追い付かなくて…つくづく英語ができない自分を呪いましたね(苦笑)。
登場人物もALW版と違う人物が出てくる。メインになっている一人としてALWには出てこないラウルの父親リシャードが登場するのが特徴的。この人が劇場の支配人になって怪人の無謀な要求を突っぱねたりしてる。あと、人物設定としてマダム・ギリー(ALW版での読み方はジリーですが)。ファントムの要望をいちいち聞いているところまでは一緒ですが、その正体も目的もケン・ヒル版では彼女は全く知らないことになっていて、真相を聞いてびっくりして憤るみたいな場面があったのが面白かったです。ちなみに娘のメグはここには出てきません。ちょっと口の悪いバレリーナは出てきますw。

クリスティーヌの人物像もちょっと違う。雰囲気的には重なるところも多いのですが、ケン・ヒル版では早い段階で彼女がファントムが自分を本気で愛していると実感しているのが特徴的だなと思いました。「彼は私を愛してくれてるのに私はそれに応えることができない」とラウルに打ち明けるシーンがとても印象に残りました。
あと、クリスティーヌがファントムに劇中さらわれるというのは同じですが、そのあとの嫌がりっぷりはALWよりも激しいなと思いました(苦笑)。ラウルは自分にとっての恋人、ファントムは自分に執着する危険人物といったように彼女の中できっちり棲み分けができてるようなかんじだったのも面白かったですね。

ラウルの人物像もALW版やコピット版とは違います。両作品ともラウルはひたすら紳士で完璧な王子といったイメージが強いですが、ケンヒル版のラウルはかなり人間臭いイメージです。一番それを強く感じたのが、クリスティーヌが見知らぬ誰か(結果的にはファントムだったのですが)と語らっているのを聞いてしまい彼女を信じることができなくなったシーン。ものすごい嫉妬心に燃えてしまい、クリスティーヌに辛く当たったりするんです。そんなところがものすごく人間的だなぁと思いました。クリスティーヌはそれに絶望して自分の父親の墓場へ走り去っていくんですよね。なのでALW版よりもずっと早くに墓場シーンが出てきましたw
結局そのあと思い直してクリスティーヌに気持ちが戻るんですけど、所々でちょっと抜けたようなコミカルな雰囲気もあったりして面白い。紳士的なラウルといったイメージもいいけど、こんな人間的で可愛さもあるラウルもリアルで魅力的だなと思いました(ピストルを構える仕草とか面白かったしww)

それから、ケンヒル版の「オペラ座の怪人」ではかなり多くの犠牲者が出てしまうのも特徴的。ALWで言うところのピアンジの役割の人が最初にやられ…屋上にすみついていたオジサンもとばっちりを受けてやられ…ついにはカルロッタも犠牲に。カルロッタはなんと、舞台のセットのシャンデリアに潰されてしまいます(客席上部にある巨大シャンデリアがチカチカする演出もあってここの場面はちょっとドキドキしました)。ボイラー室の係のおじさんも巻き添え食らう形でやられちゃってるし・・・そういった点では一番サスペンス色が強い。
でも、そう感じさせないのは、そういうシーンがあっても皆どこかあっけらかんとしてるからだったりする。恐がったりしてるんだけどどこかコミカルだし、後半にはそのどさくさに紛れてギリーとリシャードが良い雰囲気になっちゃったりして(笑)。悲壮感がないんですよね。そういうのもこの舞台の特徴かなと思いました。

そして肝心のファントムですが、1幕はほとんど出番がありません。姿をなかなか見せず、手紙の声で出てくるとか、手だけでてくるとか、姿を見せても謎の存在といったような演出方法で。そんななか、クリスティーヌとラウルの愛の場面を目撃して絶望して歌う1幕のクライマックス。それまで出番がほとんどなかっただけに、ものすごい強烈な印象を与えられます。ピーター・スレイカーさん演じるファントムの痛々しくも激しい熱唱が胸にグサリと突き刺さるような感じ。あれは本当に圧倒されました!!
2幕、クリスティーヌが舞台中にさらわれるのはALW版と同じですが…ファントムは舞台に出演はしていません。忽然と現れてサッとさらっていくような感じ。コピット版の演出がこれにちょっと近いかもしれません。さらったクリスティーヌを岩に縛りつけ結婚を迫るシーンはALW版よりも激しいです。まさにストーカーって感じ。とにかくクリスティーヌに対する執着心がハンパないんですよ。ALW版のファントムが可愛く思えてしまうくらいw。ちなみにクリスティーヌがファントムの仮面を剥がすのは花嫁衣装を着せられた後ですね。

2幕で怪人の隠れ家シーンと共に多く時間を割いていたのがファントムの隠し部屋です。ここはなんか小説読んでて記憶に残っている場面だったりします。クリスティーヌを救うためにラウルが怪しいペルシャ人や父親達と共にファントムの隠れ家を探すんですけど、色んな部屋が出てきてなかなかたどり着かない。最終的にたどり着いた部屋で彼らは閉じ込められて焼き殺されそうになってしまう。原作で読んでいて印象に残っていたので"あぁ、その再現か"と思いました。
皆熱にやられて死にそうになっているにもかかわらず、ここですごく綺麗なハーモニー「あぁ、もう死ぬんだ」みたいなことを何重奏もの歌声で表現しているんですよ。そのギャップがなんだかすごく印象深かったです。コミカルにとらえていいのか、深刻にとらえていいのか判断が迷うところだったりもする(汗)。

ファントムが追い詰められた中でクリスティーヌを人質にとるシーンは切なかったですね…。スリリングなんだけど、ファントムがものすごく痛々しい。クリスティーヌへの激しい執着心の末に出さざるを得なかった答えが哀しかったです。
が、終わり方はなぜかあっけらかんとしているのでちょっとビックリ(汗)。最後の歌のフレーズが「これでおしまい」ですからねw。戸惑った人も多いのでは?

どちらかというとストレートプレイのような印象を受けるケン・ヒル版『オペラ座の怪人』ですが、劇中に出てくるクラシックやオペラから抜粋した音楽は非常に美しいものばかりでとても印象深かったです。オペラシーンなんかは本物の雰囲気が伝わってくるようだった。
それにみなさん、本当に歌が素晴らしかった!マダム・ギリー役の女優さんなんかかなり年齢がいっていらっしゃるようなのにとても綺麗なお声で歌われてて驚きました。クリスティーヌ役の女優さんや、ラウル役の俳優さんも本当に良い声で!!クラシック音楽を歌うのにぴったりの歌声でした。そのなかで異彩を放つ、ピーター・スレイカーさん!もうずーっと長い事この役を演じているということもあり雰囲気から歌声から…まさにファントムそのものでした。ちょっとハスキーでロックな感じの歌声は他の出演者と色が違う。だからこそ、ファントムの雰囲気がリアルに感じられるんですよね。クライマックスの歌い上げとか本当に素晴らしかったです!!やはり本場の人は空気感が違います。生で見れて本当に良かった。

ただですね、『オペラ座の怪人』の作品として見ると…、日本人向けではないかなとも思いました。シリアスなものはシリアスに切なく描いてほしいって思う人が多いんじゃないでしょうか。コミカルで笑える場面とかが入ってくると、どこに感情を持って行っていいのか戸惑ってしまう、みたいなね。そういった意味では、やはりALW版が一番日本人の心の中にスーッと入ってくるんじゃないかなと思いました。
ちなみに私はモーリー・イェストンの音楽の『ファントム』のほうが好みなんですけどね。こちらは来年、城田優くんで再演が決まっているようです。ただ、私は見に行かないかもしれないなぁ。大沢たかおさんのファントムがあまりにも自分の中で完璧な存在として残ってしまったので。あのイメージは崩したくない。だけど、モーリー・イェストンの音楽は本当に大好きなので…それが悩みどころ。

あ、最後にちょっと脱線してしまった(汗)。
感じ方は色々ありますが、こうして来日公演のミュージカルを観ることができたのはすごい私にとって財産でした。とても素晴らしかったです。今度は本場に実際に行って色んな作品観てみたいなぁ…。



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