<< NEW | main | OLD>>
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 - -
BTcxyOICIAA6sK4.jpg
彩の国さいたま芸術劇場で上演されている蜷川幸雄演出の『ヴェニスの商人』を観に行ってきました。彩の国でシェイクスピア作品を色々と上演している蜷川さん、今回はもう第28弾になるようですね。
それにしても、久ぶりにこの劇場へ行きましたが…やっぱり遠かった(汗)。片道約2時間半…軽く旅でございます(笑)。だけど、劇場じたいはけっこう好きなんですよね。ちょうどいい大きさだし見やすいし。

まだ初日開けて2日目の公演というだけあって、ロビーはたくさんの花で溢れていました。
BTcz8ESCQAIdysK.jpg BTdrDvgCMAAZ7On.jpg
一番多かったのは猿之助さんですが、それと同じくらい多く来ていたのが意外にも倫也くん!こんなにたくさんお花が…!ってなんか一人胸熱になっちゃいましたよ。後ろの方にはAKBのこじはるからのもあったし(めぐたん関連ですよねw)。それだけ期待度が多き役者なったんだなぁと思ったなんか嬉しくなってしまった。

始まったばかりの公演ではありましたが、客席は1回部分はほぼ満席。2階席のサイドもけっこう埋まってました。招待されたらしき学生さん風の人も来てたかな?全体の年齢層はちょっと高め。前のほうに亀ちゃん…じゃなかった猿之助さんのファンの方がけっこう多くいらっしゃったかも。ご贔屓さんが多く駆けつけていたようでした。


主なキャスト
市川猿之助/シャイロック、中村倫也/ポーシャ、横田栄司/バサーニオ、大野拓朗/ジェシカ・シスター、間宮啓行/グラシアーノ・僧侶、石井愃一/老ゴボー・ティボー他、岡田正/ネリッサ、清家栄一/ゴボー他、鈴木豊/ロレンゾー、高橋克実/アントーニオ ほか
 

以下、ネタバレを含んだ感想です。



これまで舞台や映画などで数多く上演されてきたシェイクスピアの『ヴェニスの商人』。有名どころでは、劇団四季がストレートプレイとしてコンスタントに上演しています。しかしながら、私は元来、シェイクスピア作品にちょっと苦手意識持ってまして(汗)。さらに四季のストプレはよっっっっぽどのことがない限り観に行かないと思っているため(爆)、これまでまともに一度もこの作品を見たことがありませんでした。
知っていたのは、シャイロックがめちゃめちゃ悪いヤツだってことと、シャイロックがアントーニオの肉一欠けらを要求するってことくらい。ストーリーとかほぼ全く知らない状態でした(爆)。なので、てっきり『ヴェニスの商人』っていうのはシェイクスピアの中では"悲劇"の部類に入るっていう認識だったんですよね。今回の舞台を観て、初めてこれが"喜劇"の部類に入ることを知りましたwww。

アントーニオは友人のバサーニオが恋するポーシャのもとへ向かうための金を調達するため、忌み嫌っていたシャイロックから借金することに。しかし、シャイロックは返済期限までに金を返さなければその肉一欠けらをもらいうけるという証文を要求する。アントーニオは商船が帰ってくることを見越してその約束を受けてしまう。
金を受け取ったバサーニオはポーシャに求婚するために彼女の元へ向かう。ポーシャの元には日ごろ何人もの求婚者がきていたものの、伝統の箱選びに失敗してなかなか相手が決まらない。ポーシャは密かにバサーニオに恋をしていたためにそのことを喜んでいた。そして、バサーニオは見事に箱選びに成功し二人は婚約。
しかし喜びもつかの間、アントーニオの商船が全て難破してしまいシャイロックへの返済ができない事態が発生。友人を救うために一足先にヴェニスに向かうアントーニオ。シャイロックは日頃の恨みをぶつけるかのように裁判で証文通りアントーニオの肉を貰い受けると迫っていた。そんな時、法廷に若き判事が現れる。彼の正体は男装したポーシャだった。果たして裁判の行方は…

と、大まかに言うとこんな感じのストーリーです。肉一欠けらを貰い受けようとするってところだけしか知らなかったので、あぁ、そういう流れでこうなったのかと初めて納得しました(笑)。
で、この物語だけ見ると、どこが喜劇なのかよく分からないんですが…w、ストーリー中にちょぃちょいコメディ要素が入ってくるんですよね。特にポーシャが絡んだシーンはけっこう笑いどころが多いです。男装したポーシャが裁判を決着させるシーンは緊迫してますが、それが終わった後のドタバタなんかはまさに喜劇。まぁちょっとしつこいかなぁとも思いましたが(指輪云々のところとか)、客席からも要所要所で笑いが起こってましたね。

で、たぶん、一幕もけっこう笑えるシーンがあったはずなんですが…、すみません、半分以上覚えてない(爆)。実は前日の睡眠時間が3時間弱だったもので…記憶失いました(爆)。倫也くんのポーシャのシーンだけは無理やりにでも起きてたんですけどwww。
なんていうか、1幕はシェイクスピアらしく怒涛のセリフ劇でして。とにかく一人の役者さんが語る量が長い長い。皆さんよくあれを覚えて自分のものにしているなと感動してしまうほどです。ただシェイクスピアに苦手意識がある私としては、あの息をもつかせぬ大量のまくしたてるセリフ劇に疲れてしまって…睡魔に負けました(汗)。シェイクスピア作品は睡眠不足で観てはいけないことを改めて学びました(爆)。
二幕の裁判あたりは緊迫していて見応えも十分だったので全部見れましたw。

舞台セットは蜷川作品らしく今回もダイナミックです。端から端まで大きなヴェニスの建物の幕があって、中央には奥行きのある街の風景が出てる。セリフの無い多くのシスターたちが時折通り過ぎる演出もなんだか意味があるようで舞台に厚みを加えていたと思います。
相変わらず客席を使った演出があるのも蜷川作品らしい。すぐ横を猿之助さんや倫也くんが通り過ぎていったりしてちょっとドキドキしたりw。とにかく、劇場を余すところなく使うのが蜷川さんらしい舞台で良いなと思いました。


猿之助さんのシャイロックでまずびっくりしたのがメイクですね。いかにも悪徳高利貸しって感じの悪人メイクw。しかも老けてますから、最初出てきたときは誰だか全然わからなかった(笑)。目の下を赤く塗ったりしてるところとか、けっこう歌舞伎取り入れているなぁという印象。終始背中を丸くして悪徳高利貸しのジイサンを見事に熱演してました。ああいう所作とか動作は歌舞伎を経験しているものだからこそできるっていう場面が何度もあって。そんな動きが出るたびに周りからは拍手喝采が起こって盛り上がってました。
とにかく、すごい存在感でしたよ、本当に!オーラがすごい。強烈な憎悪を感じさせるメラメラとしたものが終始感じられてゾクっとしました。さらにはセリフ回しにも歌舞伎を取り入れたりして、途中からこれはシェイクスピアものなのか歌舞伎なのか分からない錯覚に捕らわれたほど。あのアクの強さ、猿之助さんにしか出せないかもしれないなと思いました。
こうして見ると、シェイクスピア作品って日本の伝統文化と相性いいなぁと。そういえば蜷川さんは「十二夜」を歌舞伎演出したともあったっけ。相通じるものがあるんでしょうね。

ちなみにラストシーンは蜷川さんがオリジナルで加えたものになってるそうです。猿之助さんのシャイロックの無言の見せ場がありました。これを入れたのは蜷川さんのシャイロックへの思い入れがあるようですね。たしかに彼は悪い奴だったけど、視点を変えてみればとても哀れな人物でもあります。周囲がキリスト教の中、一人ユダヤ教としてあの社会を生きていた。周囲からは異端扱いされ蔑まれ、いつの間にか人を信じない悪の道へと入ってしまったのではないか。
裁判シーンのラストで勝利した側が敗北感に満ちたシャイロックの後ろ姿を見送るシーンがあるのですが、ここがものすごく印象的で胸が痛みました。勝利者は善であるはずなのに、あの場面ではなぜか彼らが「悪」に見えてしまう。スカッとするどころか、なんだか心にモヤっとしたものが残り複雑な心境にさせられました。こういうシーンがあるから、あまり「喜劇」とひとくくりに思えないんですよね、蜷川版『ヴェニスの商人』。他の演出はどうなっているのかちょっと気になりました。

それにしても、猿之助さんのファンと思われる方々の拍手、すごかったな。彼が色んな見せ場を作るたびに物語が続いているにもかかわらず大きな拍手送ってた。それはそれでいいんだけど、時にそれが芝居の邪魔にもなってたりしててちと複雑だった。これはやっぱり歌舞伎じゃないから。

ポーシャ役の中村倫也くん、今回は彼をお目当てにチケット取ったんですけど(笑)、予想していた以上に素晴らしかったです!!周囲の出演者は本当に濃くて何癖もありそうなメンツばかり。その中で倫也くんがどんな存在感を放てるかと思っていたんですが…全然負けてなかった!猿之助さんと裁判シーンで男装姿で対峙するときにもまさに互角の勝負でしたよ!ビックリした!!
倫也くんの女装姿は「恋の骨折り損」以来2度目。あの時も蜷川さんのオールメールものだったんですが、その時は"かわいい子がいる"くらいの印象しかなかったんですよね。倫也くんもパンフレットであの芝居ではボロボロだったと言ってるし。そこからリベンジするべくかなり頑張ったという今回、その目覚ましい進化っぷりには驚かされるばかりでした。もともと顔立ちが可愛らしいので女装姿でも全く違和感なし。っていうか、めちゃめちゃキュートで可愛い!!表情もコロコロ変わるし、小悪魔的なところもかえってそれが魅力に見える。大量のセリフも色んな表情で語りこちらを飽きさせることがありません。
女の子だけではなく、美男子として登場するポーシャはまさに倫也くんファン必見と言ったところ!男装した姿の凛々しい美男子っぷりは一見の価値ありです!しかも、毅然としていてとにかくカッコよく見惚れる。もともと女の子が男性の格好をしているのでたまに女性っぽい仕草が出ちゃうところとかの芝居も絶妙で本当に上手い!可愛くってものすごく萌えたよ(笑)。
凛とした声でセリフも聞き取りやすく、舞台で輝き続けていた倫也くん。上演重ね行くにつれてさらに磨かれていくのかと思うと逆に末恐ろしさすら感じたりして。彼はもっと演劇界でも映像界でも注目・評価されていい役者さんだと思います。本当に素晴らしかった!

逆に、アントーニオ役の高橋克実さんは意外と薄味だったなという印象。そもそも『ヴェニスの商人』に出てくるアントーニオという人じたいがあまり存在感の濃い人ではないという意見もあったりして(汗)何となく納得かも。どちらかというと抑え気味の芝居が多かったので、高橋さん的にはこれが正解なのかもしれません。
最初登場した時には髪の毛がけっこう多くて誰か分からなかった(笑)。今回の作品の中ではアントーニオは表向きはけっこう善良な商人。だけど、シャイロックの前で異教徒扱いし蔑んだ発言をするあたり彼の裏の性格も見え隠れします。ポーシャの機転で肉を取られずに済むわけですが、そのあとシャイロックに情をかけるシーンも。だけど、そこには善意は感じられず、見下した雰囲気。いい人なのか、悪い人なのか、つかみどころのない人物だなと思いました。

バサーニオ役の横田さんは蜷川作品では常連。ポーシャにメロメロなちょっとヘタレっぽい雰囲気が面白くて可愛らしかったです。ジェシカ役の大野くん、彼も女装姿が似合いますねぇ。やはりちょっと童顔系だと女の子のメイクをしても違和感がない…というかそれ以上に可愛くてきれいです。岡田正さんの演じるネリッサも面白かった!倫也くんのポーシャといいコンビでけっこう笑わせてもらいました。
そのほかの役者さんたちも熱演に次ぐ熱演。さすが蜷川作品、隙がないなと思いました。



関連記事

テーマ : 観劇 - ジャンル : 学問・文化・芸術

ストレート演劇 - -
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
<< 2017 >>
今何時?
感謝です!
現在の閲覧者さま:
カテゴリー
プロフィール

えりこ

Author:えりこ
★1973.5.16生 大雑把なO型
★丑年牡牛座
牛三昧で牛的性格
★趣味は舞台観賞
(特にミュージカル)
◎基本的にミーハーですw

★特に応援している俳優さん
合田雅吏さん、加藤虎ノ介くん、大沢たかおさん、葛山信吾さん、瀬戸康史くん、中村倫也くん、間宮祥太朗くん、大泉洋くん、内田朝陽くん、井浦新さん、北村一輝さん、堺雅人さん、大東駿介くん、田辺誠一さん、宅間孝行さん、ジェラルド・バトラーさん
★特に応援している舞台俳優さん
片岡愛之助さん、飯田洋輔くん、福井晶一さん、泉見洋平さん、宮川浩さん、畠中洋さん、渡辺正さん、北澤裕輔さん、岡田浩暉さん、石川禅さん、石丸幹二さん、鈴木綜馬さん、光枝明彦さん

★日記風ブログ
ウシの歩み


★本館HP
eribn.gif


メールフォーム
個人的にメッセージのある方はこちらからどうぞ♪

名前:
メール:
件名:
本文:

お気に入りブログ
月別アーカイブ
ブログ内検索
人間が好きになる名言集

presented by 地球の名言

ミュージカルDVD

ヘアスプレー DTSスペシャル★エディション (初回限定生産2枚組)
ヘアスプレー DTSスペシャル★エディション (初回限定生産2枚組)
大好きなミュージカル映画です。これを見れば誰もがハッピーな気持ちになれるはず!

レント
レント

魂の歌声とはまさにこのこと!今を生きることの大切さが伝わります

オペラ座の怪人 通常版
オペラ座の怪人 通常版

ロイドウェバーの美しい音楽の世界を堪能。これ絶対おすすめです!

エリザベート ウィーン版

来日公演の感動をぜひこの一枚で!

ドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション (CDサイズ・デジパック仕様)
ドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション (CDサイズ・デジパック仕様)

オスカーを獲得した新人女優J.ハドソンの歌声は圧巻です<

キャッツ スペシャル・エディション
キャッツ スペシャル・エディション

現在劇団四季公演中のCATSを観れない方、このDVDでも楽しめますよ♪

レ・ミゼラブル -1995年10周年記念コンサート-
レ・ミゼラブル -1995年10周年記念コンサート-

世界のレミゼをこのDVDで堪能してください!

ミュージカル 星の王子さま
ミュージカル 星の王子さま

白井晃演出のミュージカル再演バージョンです。個人的には宮川さんがオススメ♪

ノートルダムの鐘
ノートルダムの鐘

日本語吹き替えは当時劇団四季に在団していた役者さんです。退団した人も多いので貴重な一枚かも!

アナスタシア
アナスタシア

曲がとにかく素敵です。日本語吹き替えで石川禅さんがディミトリ役を熱演してます♪

PR

Powered by FC2 Blog    Templete by hacca*days.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。