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赤坂ACTシアターで上演された音楽劇『スマイル・オブ・チャップリン』を観に行ってきました。
誰もが知る有名な喜劇王と呼ばれたチャールズ・チャップリンがデビューして100周年になるそうです。その記念公演として上演されたのが今回の「スマイル~」。石丸幹二さんが出演されるということでチケットを確保してもらったのですが、送られてきたのは2階席(汗)。東京ではたった3公演しかなかったが故か前売りはかなり激戦だったらしい。
だけど、ACTは2階席でも前のほうだとけっこう見やすいですね。全体が分かるし、人物もそんなに遠く感じませんでした(とはいえオペラグラスは使いましたが)

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ACTシアターの周り(TBS周辺とも言いますが)は桜の木が何本か植えてあるのでこの時期は満開の桜を楽しむことができました。ATCへ向かう途中に三春の滝桜から植樹したしだれ桜があるのですが、こちらはもう咲き終わって緑の葉になっていました。今年も福島まで見に行く予定ですが、例年よりも早めに行った方が良いかもしれないなぁなんて。

東京で公演されたのは27日と28日の2日間で3公演のみ。この日は千穐楽でした(といっても前日は初日ですがw)
正直なところ、どんな公演になるのか全くリサーチしていなかったので・・・チャップリンの生涯を音楽劇で辿るものなのかなぁ程度にしか思っていませんでした。

ところが、実際は3幕制で1幕と2幕が物語、3幕がコンサートといった構成になってていました。1幕と2幕では物語も全く違うし、合間合間には10分ずつの休憩が挟まる感じ。1つの物語というわけではなく、オムニバス形式の作品でしたね。まさかコンサートまでついているとは思わなかった。
ストーリーなどの予習は全くしていませんでしたが、評判だけはちらりとチェック。すると、「泣いた」という意見がかなり多い。だけどイマイチ信じられなくてw、見ていてちょっとホロリとくるくらいなのかなぁ程度に思っていたんですよね。

しかし…!!

いやぁ、ビックリ!本当に「泣きました」。ほぼ号泣です。まさかあんなに涙が止まらなくなるくらい泣くことになるとは思いもしなかったので自分で驚いてしまった(汗)。普通のハンカチではなく、タオルハンカチにすればよかったと後悔いたしました(苦笑)。


出演者
石丸幹二、浦井健治、彩乃かなみ、井手卓也、輝馬 ほか


以下、ネタバレを含んだ感想です。





芝居とコンサートで3部構成になっていますが、出てくる曲はほぼチャップリンが手掛けたものだそうです。
私はチャップリンの名前は知っていましたが、実のところ彼についてのことはほとんど知りません。昔ロバート・ダウニーjrが演じた『チャーリー』という映画は見たのですが、その記憶もあまり残っていないんですよね(汗)。チャップリンの映画もまともに見たことないですし(無声映画というのがちょっと苦手なので…)曲をいくつも作って歌っていたことも知りませんでした。そんなチャップリン超初心者の私なので、目から鱗!っていうエピソードがかなり多かったです。

ストーリー2作のうち1つは1938年に発表されたチャップリンの短編小説を世界初演、もう1つはチャップリンの秘書をやっていた高野虎市という人の目を通してのチャップリン像の物語。


ACT1 『リズム』

戦争やファシズムによって世の中全体がそのリズムに飲み込まれてしまうことの悲劇を描いた作品。将校歌手とその婚約者の3人を中心に物語が展開します。将校と歌手はもともと親友同士でしたが、将校は戦争へ行くことになり二人は別々の道に進むことに。戦争へ行く前に自分の気持ちを女性に打ち明けようとした将校ですが、彼女から歌手と婚約したことを先に話されてしまい言いだせなくなってしまうシーンはとても切なかったです…。

軍人となった将校は政治犯などの処刑を「リズムよく」行う日々…。歌手は世の中に異を唱えやがて捕らわれる。そして処刑場で再会してしまう二人。今までリズムよく国家悪とされてきた人たちを撃つ命令を下してきた将校ですが、歌手には「撃て」と告げることができない。ここでリズムが狂ってしまうわけですが、そんな時に恩赦の知らせが来ます。ホッとした将校は「撃つのをやめろ」と必死に叫ぶものの間に合わず、リズムに飲み込まれ歌手は処刑されてしまいました…。
「僕はやめろとリズムよく言ったんだ」と呆然としながら語る背中が哀しくて切なくて涙が止まりませんでした(涙)。最初からこんなに切ないエピソードが来るとは…!

石丸さんは歌手としてチャップリンの歌を歌うのですが、その時にあの映画で有名になった動きを取り入れたりして時折「チャップリンが歌ってるんじゃないか」と錯覚するような雰囲気でした。とても生き生き若々しく歌っていたので、石丸さん、また若返ったんじゃないかと思ってしまった。


ACT2 『My Man Friday ~チャップリン秘書・高野虎市』

かつてチャップリンの秘書をしていた高野虎市のもとにその時代を取材しに記者がやって来ます。得意げにチャップリンとの過去を話す高野。
運転手として雇われながらも、次第に信用された彼はチャップリンの秘書に昇格。様々なことを懸命に彼のためにこなしていく高野にチャップリンも心を開き、日本への関心を強めていきます。そして日本に来日したとき。戦争の足音が着実に近づいていた日本では過激な将校たちが目を光らせ、チャップリンも命を狙われる対象になっていた。その時高野は機転を利かせ、皇居の前で一礼するようにアドバイス。この出来事を見せつけることで彼への敵意を和らげることに成功。高野はこのことでチャップリンの命を救ったと誇らしげに語ります。折しもその翌日、晩さん会をする予定だった犬養首相が515事件で命を落とす出来事が…。チャップリンはたまたま晩さん会をキャンセルしていたので命拾いしたそうです。
しかし、高野とチャップリンの信頼関係にヒビが入る出来事が起こります。チャップリンの妻のポーレットと意見が衝突。そのことでチャップリンと袂を分ってしまった高野…。記者は今チャップリンが日本に来日していると告げますが、そのことすら知らされていなかった高野は決して彼に会いに行こうとはしませんでした。娘のユリコもチャップリンに会うように勧めますが、それでも会おうとしなかった高野…。

このエピソードはもう、大号泣でした(涙)。思い出すだけでも泣けます(涙)。高野のあまりにも深いチャップリンへの想いに涙が止まらず涙腺大決壊です(涙)。

記者が帰った後の高野の独白があるのですが、これはもう、涙なくしては聞けませんでしたよ…。石丸さんに高野さんが宿っているかのようだった。彼の魂が、石丸さんの肉体を借りてチャップリンへの有り余る愛を叫んでいるように見えて・・・思い出すだけでも涙が出ますよ…。
あんなにチャップリンを愛し尽くしてきたのに、ポーレットの登場で自分がその枠から追い出されてしまったと感じる孤独。チャップリンのことなら何でも知ってる、チャップリンとの信頼関係は誰よりも深いと信じ切っていた故に解雇を言い渡された時の心の傷は生涯癒えなかったのかもしれない。そう思うと切なくて切なくて涙なくしては見れません(涙)。

高野が他界してからしばらくしてチャップリンもこの世を去りますが、チャップリンの存在価値が上がるのに対し世間から忘れ去られていく高野の存在。娘のユリコはそのことが哀しくて仕方がなかった。彼女が高野が存命しているときにチャップリンに会いに行こうと誘った時、彼は泣いていた…。
本当は会いたくて会いたくて仕方がなかっただろうに、チャップリンに自分が忘れられているのではないかという言いようのない恐怖心と孤独で胸が張り裂けそうだったに違いない高野。そんな彼の姿が、目に見えるようで…、もう、泣けて泣けて仕方なかったです(涙)。花に水をやらなかったのも、高野がチャップリンのために懸命に尽くしていたが故…。花を愛でる時間すらチャップリンに費やしてきた高野。そんな彼が再びチャップリンと会うことを拒む気持ちは痛いほどよく分かる…。

しかし、この舞台では高野に素敵な奇跡が用意されていました。
チャップリンに会いたくても会えない孤独で涙に暮れる高野の前に、なんと、チャップリンの孫に当たるチャーリー・シストヴァリスさんが!!

打ちひしがれる高野に優しく「祖父はあなたのことを親友だと語っていました」と語りかけるシストヴァリスさん。「高野さん、笑って」と花を差し出され、高野はまるで魂が昇華するかのように満たされた笑顔で立ち上がる。
もうですねぇ、ここはもう、涙腺大決壊です(涙)。こういう展開が来るだろうなって分かっていながらも、滂沱の涙が溢れて大変なことになってしまった(汗)。あぁ、高野さん、本当に良かったねって。あなたは決してチャップリンの取り巻きの一人にすぎなかったわけじゃない。チャップリンの中で、高野さんは確かに秘書として…さらにその先の親友として存在していた。シストヴァリスさんの姿を借りたチャップリンが、石丸さんの姿に宿る高野の魂に語りかけているかのようで・・・本当に心の底から感動いたしました。

石丸さんは高野さんを実に巧みに演じてました。キュートで可愛らしいかと思えばちょっと頑固者だったり。表情も豊かで、まるでそこに本物の高野さんが存在しているかのようだった。回想シーンでは若き日の高野を浦井くんが好演。チャップリンに振り回されつつも懸命に尽くす姿がとても印象的でした。ちなみに、この時チャップリンを演じていたのが石丸さん。演じ分けが素晴らしかったです。彩乃さんも透明感のある高野の娘・ユリコを熱演。クライマックスの語りは涙なくしては聞けませんでした…。

ちなみに、タイトルの「My Man Friday」というのは、"ロビンソン・クルーソー"に出てくるロビンソンの親友フライデーを例えたもので、man fridayで腹心の部下と訳すのだそうです。つまり、チャップリンにとっての腹心の部下・唯一無二の存在であった高野虎市という人を指しているわけですね。


ACT3『チャップリン・ミニコンサート』

井手卓也くんと輝馬くんが司会でチャップリンが作った名曲をいくつか紹介。浦井君、彩乃さん、石丸さんが楽しく素敵に歌い上げていましたが、なんか高野エピソードの余韻がものすごくて、コンサートの合間も思い出してしまい途中までボロボロ泣いておりました(汗)。
井出くんと輝馬くんも「ボンベイ」という曲を歌ったのですが、その際に「僕たちは歌唱力は無視して、楽しそうに歌っているなぁって感じで聞いてください」と前置きしていたのが笑えましたw。この時に彼らが「奥様」と口走ると浦井君が「お姉さまでしょう!」と慌てて訂正に入ったりしててここはもうみんな爆笑(笑)。
浦井君の歌は透き通る声が相変わらず心地よくて素晴らしかったし、しっとりと歌い上げていた彩乃さんもとても感動的だった。井出くん輝馬くんも可愛かったです。そして石丸さん、本っ当、この人の歌声は心に沁みました(涙)。気持ち的にちょっと落ち気味でもあったせいか、石丸さんの歌声があまりにも優しく響いてきて気が付いたらまた号泣。なんか、高野のエピソードもまた蘇ったりしてボロ泣き…。まさかコンサートでまで涙するとは(汗)。

このコンサートの合間にACT2で特別出演されたチャップリンのお孫さんのシストヴァリスさんを交えてのミニトークショーもありました。通訳で出てこられたのはこの舞台の演出も担当されていた大野裕之さん。この方、日本のチャップリン研究の第一人者だそうです。とても分かりやすい訳で楽しめました。
思い出に残っているエピソードは、という質問に「ピーナッツ事件」と話していたのが印象的だったな。幼いころのシストヴァリスさんが他人の分のピーナッツを横取りして食べたときに、晩年で体が弱って立ち上がれなかったチャップリンが急に烈火のごとく怒りながら立ち上がったのでみんながびっくりしたというもの。チャップリンは戦時中の苦しい時代を知っていたがゆえに、他人の食べ物を横取りする行為が許せなかったんだろうということでした。いろんな想いがこみ上げていたんでしょうね。

カーテンコールは全員で「モダンタイムス」で有名な"SMILE"を合唱。これがまた感動的で…またしても一人ボロ泣きしてしまいました(涙)。


こんな風に、予想外に大号泣させられた今回の舞台。チャップリンのことを何も知らなかったので勉強になることが多かったです。特に、チャップリンに日本人の秘書がいたことは今回初めて知ったし、チャップリンが映画だけでなく多くの曲も書いていたことも初めて知りました。なんだかとても身近に感じるチャップリン。今度彼に関する何かの本を読んでみたくなりました。
短い公演期間でしたが、素晴らしいステージで本当に大感動させられました。高野虎市のエピソードは本当に素晴らしかったので、機会があれば掘り下げて一本の舞台作品として演じられればなぁ…とか思いました。その時はまた石丸さんと浦井くんで。



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