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森ノ宮ピロティホールで大千穐楽を迎えた『英国王のスピーチ』を観に行ってきました。
これまで遠征っていうとある特定の役者さんの芝居が見たいという理由のものがほとんどだったわけですが、『英国王~』はもう純粋に、この芝居がめっちゃ個人のツボにはまったからという…全体像に惚れたっていう理由で行ってしまいました。私のこれまでの観劇歴のなかではけっこう珍しい現象ですw。

そもそも最初は"葛山さんが出るから"っていうミーハー根性で観に行った舞台でして、「葛山さん素敵だったな」とか「舞台もなかなか面白かった」っていう感想で終わるんだと思ってたんですよ。それがまさか、遠征に駆り立てられるほどこの作品自体にどっぷりハマッてしまったとは・・・本当に予想外デス(笑)。
自分にとってより心に響く作品に出会えた時の高揚感というのは表現しがたいものがあります。それがよもやミュージカルではなくストレートプレイで起こるとは思わなかった。終わった後、"本当にいい演劇に出会えたなぁ"ってものすごく実感しました。それがたとえ世間的に地味な扱いであったとしても、自分の心の琴線に触れる舞台がある・・・私にとって『英国王~』はまさにそんな作品でした。観劇続けてきてよかったなって思いましたね。

ピロティーホールは初めて訪れる劇場だったのですが、少しレトロな雰囲気でしたね。世田谷パブリックに比べると舞台もかなり広く客席もたくさんありました。私はちょうど段差のある席だったのでよかったけど、もしかしたら場所によっては見づらい個所もあったかも?
千穐楽ということもあり客席はほぼ満席に近い状態で後ろのほうまでかなり埋まっていました。客層はやはり世田谷と同じくちょっと高めではありましたが、ジャニーズファンの方も結構いらっしゃっていたようでした(ジャニの受付に人が集まっていたので←世田谷の時はほとんど見かけなかった)

お土地柄もあってか客席の反応は東京よりも良かった気がします。ちょっとコミカルっぽいやり取りがあると素直に笑いが漏れてくる。その頻度がとても多くてすごい臨場感あったなぁ。一番感動したのはラストシーン、国王夫妻が客席に向かって手を振るシーンがあるんですが…ここからすでに大拍手が沸き起こってました。世田谷ではみんな固唾を飲んで見守っている感じだったのですが、こちらでは観客が聴衆となって盛り立てるような感じ。
2幕後半からはほとんどボロ泣き状態になっていた私はその客席反応にちょっと驚いて…ますます胸熱になって、さらに号泣みたいな…大変な状況になってしまった(笑)。カーテンコールも客席がオールスタンディング状態になったわけですが、芝居の流れのままのカテコって雰囲気だったので立ちながらも涙止まらず…みたいな(汗)。

何度目かのカテコの時には劇中に黒子として様々なシーンで活躍したスタッフさんたちも呼ばれ舞台中央に。葛山さんがスタッフさんを「どうぞどうぞ」って前に前に出そうとしててなんだか微笑ましかったな。葛山さんの優しい性格が出てるなって思って嬉しくなりました。西尾さんとかかなり感無量といった表情で涙ぐんでたのも印象的。安田さんも嬉しそうだった。近藤さんはちょっとはにかんでいて可愛らしかったです。
ヒガシは座長の貫禄がすごくあって、カンパニーのお兄さんってオーラがすごくありました。何度も起こったカテコの度に舞台袖に声かけて皆を呼んでいる姿とかとても印象的だった。そういう姿はやっぱりカッコいいし素敵だなぁと思う。


出演者
ジョージ6世:東山紀之、エリザベス:安田成美、ライオネル:近藤芳正、マートル:西尾まり、エドワード8世:葛山信吾、ジョージ5世:高橋長英、チャーチル:ラサール石井、ラング:有福正志、ボールドウィン:久保酎吉


以下、終わった演目ではありますが…一応ネタバレを含んだ感想としてアップします。

※かなり長いです(汗)








3回目の観劇ということで以前にも増してストーリーが自分の中に沁み込んでいるためか、何だか一番味わい深く見れたような気がします。大千穐楽の公演ではありましたが、そういった"ラスト"みたいな感慨はあまりなくて…本当に純粋にこの作品に酔いしれたって感じ。ガッツリいい芝居が見れたことへの満足感でいっぱいです。

以下、前回と同様にはなるとは思いますが(汗)印象に残ったシーンについて触れてみたいと思います。


バーティーのお風呂シーン
これけっこう顔出すまで時間かかってましたね(気のせいかもしれないけどw)。上がろうとしたときに袖からタオル持ったスタッフさんが駆け込んできて隠すんだけど、世田谷で1回目に見たときよりもヒガシの外への乗り出し度が減ったような気がしました(笑)。鍛えぬいた彼の上半身が少ししか見れずなのが残念だったかも!?
でも、風呂上がりのバーティーが着せ替え人形のようにただされるがままになっている時のちょっと曇った表情は印象的だったな。完成した姿は凛々しいのに、表情は最後まで冴えなくて「まるでクリスマスツリーだ」と自分の姿をたとえるセリフはなんだか虚しく切なかったです。

大英帝国博覧会のスピーチ
大きく無機質なマイクが下りてきて、お偉いさん方が次々に現れてバーティーに視線を集中させる。さらには目の前に大勢の聴衆がいる。彼にとっては過酷以外の何物でもない状況なわけで…次第に震えが起こり原稿を持つ手は緊張と不安で力が入り紙が半分くしゃくしゃになってました…。そんななか、必死に言葉を発しようとするものの上手く言葉が出てこなくて全身震えながら顔面蒼白になっていくバーティーの姿は本当に何度見ても胸が痛みました(涙)。ヒガシはこの吃音シーンを本当に観るごとにリアルに演じててとても良かったと思います。
バーティーの演説がやっとのことで終わった後、多くの著名人が目をそらす中父親のジョージ5世が「少し間延びしてたから練習が必要だ」と語るシーンも印象的です。バーティーの演説はとてもそんなレベルではないのですが、それでも父親からすれば彼に次を託したいという気持ちがものすごくあるんだなと感じられる瞬間でもありました。

バーティーの妻のエリザベスが夫の吃音をなんとかしようとライオネルの元を訪ねたばかりのシーン、二人の会話のやりとりがすごくテンポよくて面白かったです。ここはライオネル役の近藤さんのリードがすごく上手かったですよね。その空気に安田さんが気持ちよく乗っているって感じでした。
エリザベスの態度に不快感を持ったライオネルでしたが、彼女が帰った後にやってきた妻のマートルに対し「もう二度と会わないだろうから」と言いながらも表情に無念さが滲み出ていたのも印象的。ライオネルはバーティーの吃音に関して何らかの特別な感情があるんだろうって思わせる感じだった。こういう細かい表情も近藤さんは絶妙でした。

ライオネルは役者を目指していくつかオーディションを受けていますがどれも上手くいかない。落選する理由の一つとしていつも「オーストラリア人だから」っていうのが付きまとっていて、イギリスでの自分の立場に対して心に傷を負っている。バーティーは偉大な父の厳しい指導に萎縮してスピーチの練習が上手くいかない。妻の前ではスラスラ出てくる言葉も父親の前ではプレッシャーからか上手く言葉が出てこないんですよね…。
そんなお互いに何らかの心の闇を抱えていたバーティーとライオネルがついに出会うわけです。このめぐりあわせがなんだかとてもドラマチックだなぁと思ってしまう。それにしても初対面の時のこの二人のやり取りのちぐはぐさは面白かった。王族のプライドでガチガチのバーティーがライオネルに「5歩間を空けろ」とか「話題は王族の方から振るものだ」とか色々注文つけてきたりして(笑)。話題が出てくるまで素直に待ってるライオネルと、ひたすら治療が始まるのを待ち続けてるバーティーの沈黙の図はかなり笑えましたww。
まともな診療が始まらずイライラするバーティーに「生まれながらの吃音はない」とレコーダーに朗読の声を録音しようとするライオネル。このシーンは何度見てもグッときました。自分の声が聞こえない状態で朗読したバーティーはよどみなく語ることができていたけれども、それが分かっていたのはライオネルだけ。失敗したと思い込んだバーティーは録音を聞かせようとしていたライオネルに対し「オーストラリア人だからまともな治療ができないんだ」というような暴言を吐いてしまう。その言葉を聞いたときの悲しそうなライオネルの表情がとても切なかったです…。

二度目の訪問
ケンカ別れのようにしてライオネルの元から飛び出したバーティーでしたが、その間に父親の死や破天荒な兄との関係に直面。道を見失ってしまったバーティーはライオネルが別れ際に渡した録音レコードを聞いて愕然とします。そこにはたしかによどみなく朗読している自分の声が流れていた…。それが二度目の訪問のきっかけになるというのもドラマチックで惹きこまれます。
ライオネルは対等の立場で接するために二人の呼び名を"ライオネル""バーティー"にすることにこだわります。こうすることで二人の間にある垣根が次第になくなっていく。以前とは違いライオネルの前では次第に饒舌になっていくバーティー。壊してしまった飛行機の模型を子供のような無邪気な笑顔で「一度やってみたかったんだ」と直し始める姿は何度見てもグッとくるものがありました。そこから次第に自分の幼い時の辛い過去の話も出てきたりして・・・辛い経験を吃音で言葉が出なくなりながらも必死に語ろうとしているバーティーにライオネルはさらに傾倒していくんですよね。
一番バーティーが話しづらそうにするのは兄デイヴィッドのこと。離婚歴のある女性と付き合っていることで王としての素質を問われている兄の話題…。なぜこのことに対して彼が話を進めたがらないのかを悟ったライオネルは質問を切り上げます。「ひょっとしたら兄の代わりに自分が王位に立たなければいけないかもしれない」という恐怖がバーティーの心の奥底に潜んでいるのを察したんですよね…。これも切ないシーンの一つでした。ライオネルはけっこう核心を突いた質問をたくさんしてるんだけど、バーティーが苦しそうにしてると話しやすくなるように歌を歌うようアドバイスしたり、指導法は変わってるけどそこには優しさが感じられるんですよね。そこにすごくグッときてしまいます。
ちなみにこのシーンの冒頭、ライオネル役の近藤さんが使用していたメガネが壊れちゃったんですよね。ポトッて何か落ちたなと思ったら、メガネの柄の部分だった(汗)。メガネはこの先あまり登場しなかったからよかったですがちょっとビックリしました。

ライオネル、バーティー、エリザベスの3人を交えた奇妙な特訓シーンは何度見ても滑稽で笑えました。森ノ宮は東京よりもかなりウケがよくて笑い声が多かったような気がします。個人的にはバーティーの上にエリザベスが乗っかって浮き沈みしてる現場をライオネルの妻のマートルに見つかってしまう場面が一番好きでしたね(笑)。あと、マートルと一触即発的な雰囲気になってしまっているエリザベスの様子をドアの外からビクビクしながら伺ってるライオネルとバーティーも可愛かった(笑)。
逃げるように帰っていったバーティーたちでしたが、この話を聞いてなかったマートルは憤慨。イギリスでの自分の置かれている差別的立場に苦しんでいた彼女は一刻も早く故郷のオーストラリアに戻りたいと思ってるんですよね。でも夫のライオネルはイギリスに留まろうとしている。しかも、そのイギリスのトップに当たる王族の治療までしている…。「オーストラリア人だから」という理由で勤め先を解雇されてしまったマートルのやるせない気持ちも痛いほどわかるので切ない…。
でも不満をぶつける妻にライオネルは大英帝国博覧会での出来事を語るんですよね。この時二人は群衆の中にいてバーティーの演説を聞いていた。そのあとマートルは「彼を助けられない?」って思わず語りかけていた。ライオネルの心の中にはその時の体験がずっとあった。気が短いけれどいつも不安そうで青白い顔をしていたバーティーを心から助けてやりたいと思ったって・・・そのライオネルのバーティーに対する想いを吐露するシーンは思わず目が潤んでしまった私です(涙)。妻に対して申し訳ないと思う反面、バーティーに対する想いも同じくらい深くなっているのを感じました。だからこそマートルも結局は許してしまったんでしょうね。

決別
その後の治療シーンの冒頭でライオネルとバーティーは非常にいい関係を築いています。吃音が出にくくなるのは汚い言葉だってことで卑猥な言葉を連続して二人でまくしたてマートルに叱られるシーンはかなり笑えます(笑)。マートルが立ち去った後二人で大笑いするシーンはなんだか兄弟みたいな雰囲気ですごく可愛らしい。
しかしそんな良好な関係もあるライオネルのある一言により一瞬にして崩れ去ってしまう。彼の元に訪れる前にバーティーは兄のデイヴィッドから無理やりスピーチ原稿を押しつけられていた。さらには親密になっていく兄とウォリス夫人の関係が現在の情勢に暗い影を落としている。ひょっとすると兄の王位が自分に回ってくるかもしれないという恐怖が以前にも増してバーティーの心にのしかかっていたわけで…。そんな時の
「次回のスピーチはデイヴィッドより上手くやれる」
というライオネルの言葉はバーティーの不安定な心に見事に突き刺さる。「自分の義務は兄を支えることだ」と憤慨し激しく怒りをぶつけるバーティーに対し、ライオネルは必死に自信をつけさせようと「君はいい王になれる」と訴える。でもその言葉は彼にはまだ時期尚早だったのかただ不安を煽るだけのものとして伝わりそのまま飛び出して行ってしまう。どうすればバーティーの自分自身への不安を取り除いてやれるのか激しく苦悩するライオネルの姿が痛々しくて泣けました(涙)。

デイヴィッドの苦悩
人妻で恋人のウォリスにすっかり魅了されてしまっているデイヴィッド。エドワード8世として即位してからもその関係は続いていることでバーティーは兄に初めて激しい口調で抗議します。そんな弟の剣幕に少し驚きながらもデイヴィッドのウォリスへの信頼は全く揺るがない。デイヴィッドって破天荒なイメージがありますけど、実はとても純粋な人でもあったんじゃないかなと思ってしまいます。ウォリス夫人の言葉をほとんどそのまま真に受けて影響されてしまっている、そしてそれが正しいと思い込んでバーティーに反論してしまう…。
衝撃的なのはやっぱりドイツのヒトラーを崇拝してしまうことですよね…。「彼は民衆を救ったじゃないか」と真顔で迫るシーンはゾクッともしてしまう。これもウォリスの影響をすごく受けているわけで・・・ヒトラーの持つ危険性に対しても疑いを持っていない様子。周囲が自分たちの仲を認めてくれないからこそなおそら彼女の言葉に心酔していってしまったのではないかと思うとなんだか痛々しくもあります…。「僕には人権がないのか」と苦悩に顔をゆがませ震えている姿はとても哀しく見えました(涙)。演じる葛山さんの苦悩表現はこの楽公演が一番深かったかもしれません。
そんなデイヴィッドの揺るがないウォリスへの愛に圧倒されたバーティーが吃音になりながらも必死に政治家たちに「なんとかその仲を認めてもらうことはできないだろうか」と懇願するシーンも印象的でした。そこには自分に王位が回ってくることをなんとか回避させようという気持ちもあっただろうし…胃痛をこらえながら必死に訴えるバーティーの姿は本当に痛々しかった(涙)。
しかし、エドワード8世は結局ウォリスとの関係を選び退位してしまう。志を持ちながらも途中で退位しなければならなくなった無念の想いが滲み出た演説が切ない。愛を貫いての喜びの退位だったのかと最初思っていましたが、この芝居を観てエドワードは色んな物を抱えながら苦悩を以て退いたんだろうなと感じるようになりました。でも、彼がそのまま帝位についていたらヒトラーを巻き込んでイギリスはさらに大変な事態に巻き込まれていたかもしれないし…そう思うとなんだか怖くもありますね。

図らずも自らが一番恐れていた事態になってしまったバーティー。ジョージ6世として跡を継ぐことになりその承認会議でスピーチをすることになるわけですが、激しい不安とプレッシャーに押しつぶされてしまった彼はまともに原稿を読むことができませんでした…。部屋に戻りソファにうずくまって泣きながら「僕は王じゃない!情けないよ」と弱音を吐くバーティーのなんと切ない姿よ(涙)!小さくなって不安と悔しさにまみれて涙するヒガシ演じるバーティーは本当に泣けました…。エリザベスが思わず抱きしめてあげたくなる心境がものすごくよく分かる!
彼女から結婚した経緯を聞いて少し気持ちが落ち着いたバーティーは再びライオネルの元を訪ねる決意を固めます。

再会
ライオネルは役者への道に限界を感じ、イギリスでの生活に見切りをつけようとしていた。マートルと共に旅立つ準備をしてた彼の元へ再びバーティーが訪ねてくる。このタイミングの妙が何とも言えませんねぇ(汗)。ぎこちない雰囲気の中、ライオネルに対し罵声を浴びた日のことを素直に謝罪して再び助けを求めてくるバーティー。マートルに申し訳ないとは思いつつもそんな彼を見捨てられないライオネル…。この微妙な人間関係のシーンはなんだか見ていて胸がちょっと痛みました。

戴冠式
いよいよ近づいてきた戴冠式に再び不安を募らせていくバーティーを明るく励ますライオネル。しかしリハーサルが佳境に差し掛かったある日、ライオネルが医師の資格を持たない人物であることを伝え聞き「騙された!」と憤慨してしまいます。しかしそんな日が来ることをあらかじめ覚悟していたライオネルは悪びれることもなくバーティーを挑発していく。
自らのこれまでの経緯を激しい口調で「自分の役割は心に傷を負った人々に"自分には聞いてもらう権利がある"という誇りを持たせてやることだ」と主張するライオネル・・・そこにはバーティーへの想いが切々とこめられていた。さらに王のみが座る椅子に堂々と座り「こんなのただの椅子じゃないか!」と激しい口調で迫るライオネル。それに乗せられる形でいつの間にか自分の主張を必死に訴えようとするバーティー。激しい口調で応戦する中で「わたしは国王だ!」と迫るバーティーに「違うね、君が言ったんだ、王になりたくないって!」とさらに挑発するライオネル。それでも聞いてほしいと訴えたバーティーは「なぜだ!」と迫るライオネルに「人間だから、言うべき言葉がある!」と枯れそうになる声で叫びハッと我に返る。
このシーン、今回で3回目でしたが…これまで見た中で一番激しい応酬だった。近藤さんもヒガシもまさに血を吐くような勢いで自らの想いをぶつけているような…ほんっとに息詰まるようなすごいシーンで・・・気が付いたらもう涙でボロボロになりながら見入ってました(涙)。特に近藤さんの魂のこもった言葉がすごい胸をえぐられるような感覚で…ヒガシがその雰囲気に見事に乗ってた。
バーティーが「人間だから言うべき言葉がある」と叫んだ時、ライオネルは感極まって涙ぐむんですよね…。そのことに気付いてほしくて、ずっとその言葉が聞きたくて彼と接してきただけに嬉しくてたまらなかったんだと思う。もうこの時の近藤さん演じるライオネルは思い出すだけでも泣けますよ(涙)。バーティーは自らの殻を破りジョージ6世としての誇りに目覚めることができたんですよね…。これも二人の信頼関係のたまものだなって思うとどうしようもなく涙が溢れて仕方なかった。

国民へのスピーチ
戴冠式も無事に乗り切ったバーティーでしたが、時代はついに戦争に突入。そのために国王から国民を鼓舞するためのスピーチが待っていた。もしこれに失敗すれば王としての資質を問われ、退位したエドワードが再びその座を狙うかもしれないという複雑な状況…。あまりの重責に再び吃音に苦しみ弱音を吐くバーティーを明るく温かく支えようとするライオネルに泣けました(涙)。二人でバグパイプの音楽に合わせながらスピーチ練習する場面もクスッと笑うシーンでありながら私はもう一人で大号泣w。二人の絆が固くなればなるほど胸が熱くなってこみ上げてくるものを抑えきれませんでした。
そしていよいよ当日、バーティーはライオネルに預かっていたコインで作ったピンバッチを感謝の気持ちを込めて贈ります。ここの場面ももう涙なしには見られなかったなぁ(泣)。それを大切そうに胸に付けたライオネルは最後に「自分を王だと信じているか?」と問いかける。それに対してイエスだと答えるバーティー。そう言えるようになったバーティーを誇らしげに万感の想いのこもった表情で見つめるライオネルの姿がまた泣けて仕方なかったです(涙)。
様々な人が注目し見守る中、セットの壁もすべて取っ払われた無機質な空間でバーティーは国民に向けたスピーチを語り始める。ピロティホールのちょっとレトロな舞台裏がかえって趣が出ていてよかったです。最初のうちはライオネルの無言のアドバイスを目で追いながらの必死のスピーチだったのが、次第に自身の言葉でマイクに向かって語り始めるバーティー。その成長した逞しい姿を目の当たりにしたライオネルは静かに後ろへ下がっていく…。この場面も本当に感動的だった(涙)。

そしてスピーチが終わった時、静かな歓喜に包まれる。エリザベスがローグ夫妻に素直に感謝の気持ちを告げるシーンも胸を打ちます。その時初めて報われたというような表情をしたマートルも泣けました…。
そしてライオネルは万感の想いを込めて、バーティーを国王として接し「おめでとうございます、国王陛下」と手を差し出す。そんなライオネルをジョージ6世は"バーティー"として
「ありがとう…!、友よ!!」
とありったけの感謝と友情の気持ちを込めて強く抱きしめるんですよ…。それだけでも大号泣ものなのに、この日は楽ということもあってか抱きしめられたライオネルはもう何度も何度もバーティーの背中をバンバンって叩いて涙ぐんでた(涙)。もうこのやり取りは思い出しただけでも涙出てくるよ…。目が赤くなるくらいボロ泣き号泣状態になった私は涙拭うのでいっぱいいっぱいで…ラストシーン国王夫妻が手を振る場面から拍手することができませんでした。ここ最近の中で最も心に響く言葉だった。あぁ、いいもの見たなぁって心から思いました。

『英国王~』は若手の役者さんは登場せずに中堅からベテランの役者さんで固めた舞台でした。そのためか全体的に安定感があり安心して物語に入り込めたというのもあるかもしれません。
そのなかでも特筆すべきはライオネル役の近藤芳正さんです。近藤さんなしにはこの作品は語れないと思えるほど、本当に素晴らしかった!この方のあの熱い真っ直ぐな芝居があったからこそ、ヒガシのジョージ6世が成立したんじゃないかと思います。

先日ヒガシの特集番組がNHK-BSで組まれていましたが、この本舞台の撮影はしてなかったんでしょうか…。ぜひとも映像として保存したいところなのですが…。それが叶わないのであれば近い将来また同じメンバーで必ず再演してほしいです
普段はあまりアンケートを書かないほうなのですが、今回は投函してしまいましたw。それくらい私はこの作品が好きでした。遠征して見に行った価値は大いにあったな。こんな良質な舞台に出会えて…観劇続けてきて本当に良かったです。


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★1973.5.16生 大雑把なO型
★丑年牡牛座
牛三昧で牛的性格
★趣味は舞台観賞
(特にミュージカル)
◎基本的にミーハーですw

★特に応援している俳優さん
合田雅吏さん、加藤虎ノ介くん、大沢たかおさん、葛山信吾さん、瀬戸康史くん、中村倫也くん、間宮祥太朗くん、大泉洋くん、内田朝陽くん、井浦新さん、北村一輝さん、堺雅人さん、大東駿介くん、田辺誠一さん、宅間孝行さん、ジェラルド・バトラーさん
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