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帝国劇場で上演中のミュージカル『ルドルフ ~ザ・ラスト・キス~』を観に行ってきました。初演されたのは08年ですから、約4年ぶりの再演となりますね。

今回の再演で一番変わったことといえば演出でしょうか。前回は宮本亜門さんだったのですが、今回はデヴィッド・ルヴォーさん。日本でもけっこう多くの作品を手掛けている演出家です。亜門さんのは舞台中心にジャングルジムみたいな大きなセットがあってそこをキャストが駆け巡るって感じの舞台だったような気がするんですけど(あまり印象に残ってない 苦笑)、ルヴォー演出はどちらかというととても素直な演出で場面場面ごとにセットを変えていくといったような印象です。なので、どちらかというと私は今回のほうが分かりやすくてストーリーに入っていけたような気がする。
そもそも、4年前の初演を実はあまりよく覚えてないんだよなぁ(苦笑)。音楽は好きなナンバーが多かったっていう記憶はあるんだけど、登場人物とかストーリー構成とか…なんか初めて見るような感覚だった。同じ作品、同じナンバーでも演出が違うと作品そのものの色も変わるもんだなぁと思いました。たぶん前回のものとは別物だったのではないかと。

それから、メインキャストが減ったのも大きな違いでしょうか。居なくなったのは浦井君が演じてたヨハン。彼がどんな役柄だったのかすら思い出せないんですけど(爆)。それに、メイン扱いだったツェップスやエドワード、ウィルヘルムがアンサンブル扱いになっていたのも意外。
特にツェップスは『エリザベート』にも出てくる新聞社の編集長なんですが、前回のこの舞台ではけっこう目立ってた気がするんですよね。なんと言っても畠中洋さんが演じてたわけですし。それが今回はあまり前面に出てくるようなキャラではなかった。まぁ、もともと出番が多いほうではなかったと思うのですが…うーん、そうかぁ…って感じかなぁ(苦笑)。


主なキャスト
ルドルフ:井上芳雄、マリー・ヴェッツェラ:和音美桜、ステファニー:吉沢梨絵、ラリッシュ:一路真輝、フランツ・ヨーゼフ:村井國夫、ターフェ:坂本健児 ほか


以下、ネタバレ含んだ感想になります





前回の舞台の記憶がほとんど欠如してしまっているのであまり比較はできないんですが…、っていうか、なんでここまで覚えてないんだろうって感じです(苦笑)。自分の前回観劇の感想記録を読んで何となく…って有様なんですよねぇ。
ただ、最初にも書いた通り、演出が変わるだけで前回と今回とではほとんど違う作品になっていたというのだけは言える。前回はルドルフとマリーの心中シーンから入ったのに対して、今回はルドルフと妻のステファニーの不仲を印象付けるエピソードから入ってた。また、ルドルフとマリーの恋愛に関しても…前回はなんだか二人でキャッキャ騒ぐだけの幼い恋って印象だったのが、今回は思想の部分で二人の心が繋がっているといったような一歩進んだ恋愛関係になってた。
こういった変更点からしても作品の色がガラリと変わります。ドラマの構成としては再演のほうが分かりやすかったかもしれません。

それからセットの使い方が上手い。大きな帝国劇場を万遍なく使って、さらにダイナミックに美しく魅せる。ごちゃごちゃしたセットはなかったにしても、回り舞台をうまく使ったり回転のカーテンを敷いて場面転換をスムーズにしたり…色々な仕掛けで見ているものを圧倒する雰囲気がありました。前回のはセットは豪華だったけどなんだかゴタゴタした印象もあった…ような気がするので(苦笑)今回のほうが分かりやすかったかもしれない。
面白い演出としては、ルドルフがマリーと一緒にスケートリンクで戯れるシーンですかね。あそこは登場するキャストがほとんどローラーブレードを履いて滑ってて…まるで光GENJIみたいだった(笑)。中央に不自然な形の雪だるまがあるなぁと思っていたら、途中で足が伸びて滑り出したのもビックリしたww。雪だるまのユルキャラ!?あれ被ったまま滑るって相当大変だったと思いますよ。アンサンブルの山名さん、素晴らしい運動神経。他のキャストの皆さんもスイスイと履きこなしつつ歌と踊りも披露してて…まるでアイススケートショーみたいだった。ここの稽古は大変だったんじゃないのかなぁとついつい想像してしまう(汗)。

あ、それから、幕の使い方も印象的でしたね。カーテン幕のほかにも左右上下に動く3枚幕もあって、これが非常に効果的に使われてた。『アイーダ』のラストシーンで使われるような枠が自由に作れる幕なので、人物を浮かび上がらせたりするのも印象的だったし、また、左右に止めておいて教会の内部を表現するセットとしても使ったり…色んな応用があって面白かった。

ストーリーはルドルフが政治に深く関わろうとして失敗し、愛人のマリーとマイヤーリンクで心中するまでを描いています。『エリザベート』のサイドストーリーとして見ると結構楽しめる作品かも。時代的にはエリザベートが城を出て長い旅に出ている間の出来事って感じかな。フランツとルドルフが政治的意見が合わずに対立するシーンがちょろっと出てきますが、『ルドルフ』ではその事件のことを掘り下げて描いています。特に父親フランツとの対立がルドルフを深い闇へと導いていくのが印象的です。現状維持でハプスブルク家の将来のことだけを見つめようとする父に対し、忍び寄る戦争の足音を敏感に感じこのままではいけないと国の将来を見据え立ち上がろうとする息子。二人の意見は最後の最後までかみ合うことがないという悲劇…。このあたりの苦悩は前回よりも見えやすくてよかったです。

また、『エリザベート』でルドルフが死の間際にトートダンサーズと踊るシーンがありますが、ダンサーズがドレスの衣装を着ていたのは、あれは、愛人のマリー・ヴェッツェラを表現してるからなんですよね。彼女はどんな人物だったのか…それがこの『ルドルフ』で描かれています。
偽名を使って新聞に政治的主張を繰り返し掲載していたルドルフ。その文章を読んで感銘を受けたマリーは新聞社で偶然彼と出会った時にそれがルドルフのものだと知ります。そこから急速に親しくなっていく二人。前回の一目ぼれから恋に溺れていくという展開よりも説得力があってよかった気がする。二人の仲はそのままうまくいくかと思われますが、大きな障害はルドルフの本妻であるステファニー…、そしてルドルフの政治介入とその苦悩。それでもマリーは時に叱咤激励しながらもルドルフへの愛を貫く強い女性として存在し続けます。

ラストシーンの描き方、これも初演とはだいぶ印象が違う。初演の記憶で一番残っているのがこのラストシーンかもしれない。亜門版では、マイヤーリンクを訪れた二人が大きな美しい景色の額縁の絵画セットの前で拳銃自殺をして命を散らすといった感じで描かれていました。非常に抽象的というか…一枚の絵のように二人の最期が描かれていたのが印象に残っています。
それに対して再演版では政治介入に失敗したルドルフが全てを失ったところにマリーと再会、純粋に恋する青年になった上でマイヤーリンクへ向かう。そして多くのろうそくが揺らめく中、一つ一つの灯りを吹き消し、最後の炎を消した瞬間に暗闇の中銃声が響く…といった演出。哀しいシーンのはずなのに、なんだかハッピーエンドのような空気さえ漂うロマンチックな演出だったのが印象的です。そしてベッドの上で眠りについた二人を客席に見せる形で幕。非常にドラマチックでした。
二人の最期の描き方については…どちらも甲乙つけがたいかな。

ワイルドホーンの音楽はとても魅力的なナンバーが多い。このルドルフは特にガーッと前に出ていくような勢いある楽曲が多いのが特徴的です。どこか攻撃的で…それでいてドラマチック。ルドルフの生きた混沌とした時代を象徴するかのようなものが多いような気がします。メインキャストにはそれぞれソロナンバーがそろっていますが、どれもすごいパワーを要するものが多い。それをみなさんとても魅力的に歌いこなしていて素晴らしかったです。
そうそう、指揮者はシオタクターこと塩田さん。この方の紡ぎだす演奏は元気がいいものが多い。カーテンコールではキャストに交じって舞台の上にあがってニコニコしてました(笑)。オケピから出てくるとは思わなかったのでビックリしたよww。それだけ塩田さんの存在感って大きいんでしょうね。

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井上芳雄くん
ここ最近グッとお芝居や歌に安定感が増してきましたね。彼ももう30歳を過ぎたのかと思うと感慨深いものがあります…。『エリザベート』のルドルフデビューから見ているので。国を想い父親と激しく対立するシーンは初演の時よりも激しく苦悩が浮き彫りになっていて印象的だったな。あと、最後民衆の前で演説するシーンも良かった。語りだすまでの間がルドルフの決意と重なっていてグッときました。それと、タバコをふかすシーンが何度も出てきたんですが、あれって喉大丈夫なんでしょうか!?とかいらぬ心配をしてしまいました(汗)。
カテコではやたらテンションが高かったなw。ハムレットのカテコで放心状態になっていたのとは大違いだったので思わず吹きそうになりました(笑)

和音美桜さん
可愛らしいけど芯がしっかりとした女性といった印象。初演のマリーよりも大人っぽい感じだったかもしれません。歌もとても安定していたし声もよく出ていて良かったです。印象的だったのはターフェ首相とやりあうシーンですかね。マリーの気の強さ、確固たる信念が感じられて見応えがありました。

吉沢梨絵さん
舞台の上の吉沢さんを見るのは08年の「赤毛のアン」劇団四季公演以来ですよ!本当にお久しぶりです。アンのあと突然姿が見えなくなったと思ったらいつの間にか退団していてビックリした思い出がw。ステファニーはルドルフの妻なんだけど愛情表現がとても不器用でルドルフからの愛を得ることができない哀しい女性。初演は知念さんが演じてたのですが、えらいヒステリーな印象しか残ってない(苦笑)。それに比べると吉沢さんのステファニーは冷たいんだけど、どこか必死にルドルフの愛を得ようとしている感じでなんだか感情移入しやすい感じだった。久しぶりに歌を聞いたけど安定感あるし、最後の歌い上げもなかなか良かったです。ただ、インパクトという点ではちょっと物足りなさも感じたかなぁ。一生懸命頑張ってるけど、どこか埋もれてしまっているような…。まだ大舞台に慣れていない印象もありました。頑張ってほしいです。

一路真輝さん
なんか、一路さんが『ルドルフ』という作品に出てくると…どうしても、エリザベートに見えてしまう(笑)。マリーのお姉さん立場で色々アドバイスとかしてくれるんだけど、二人並ぶとなんだか親子みたいだったw。それだけ貫録あります、一路さん。井上君とのお芝居なんかは、ほんとに、エリザベートとルドルフの親子会話って見えて仕方なかったよ(汗)

坂本健児さん
サカケンさん、これだけ活躍している姿を見るのは本当に久しぶりかも。ターフェはルドルフに敵対する役柄なんですけど、小ずるそうなギラギラした雰囲気で面白かった。ああいう悪役っていうのもけっこうイケますね。それになんといっても、あの、抜群の声量が相変わらずすごい。BBのドアマットの頃から見ているのでw、なんだか感慨深いものがあります。

村井國夫さん
『エリザベート』では長い間シシィの父親役を演じてきて、フランツのことを"マザコン皇帝"と呼んで馬鹿にしてたのに、今回はそのフランツ役になりましたね(笑)。年老いてからの気難しいフランツってきっとこんな感じだったんだろうなというのが伝わってきてよかったです。厳格でいつもルドルフの行く手に立ちふさがるフランツ。その壁の役割をきっちりと果していたのではないでしょうか。


全体的には、初演よりも楽しく観れたかも。海外CDが売っていたので買おうかと思ったのですが予算不足で断念(苦笑)。私の好みのナンバーがけっこう多いので、近い将来日本版も出してほしいなぁ…。


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