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六本木の俳優座劇場で上演中の音楽劇『わが町』を観に行ってきました。
この演目は舞台作品としてかなり有名でこれまでにも何回も上演されてきたことは知っていたのですが、観に行ったことは一度もありませんで(汗)今回が初見になります。なんでも音楽劇として上演されるのはオリジナルのアメリカを含め初めての試みだそうな。なんだかとても意外な気がしたのは私だけでしょうか。

今回観に行くきっかけになったのはご出演中の文学座の粟野さんにお誘いいただいたからというのがありまして。粟野さんのご友人と一緒の観劇でした。終演後にお会いさせていただく機会があり、色々と楽しいエピソードを聞かせていただきまして・・・本当に楽しかったです。粟野さんとお会いするのも3回目になりますが…最初よりも少し親しくなってきた気が(笑)。嬉しいな。ご一緒させていただいた皆さん、そして粟野さん、ありがとうございました(ってこのブログ見てないと思うけど 笑)
ちなみに粟野さん、先日BS-hiで放送された『世界一番紀行』という番組でトリスタン・ダ・クーニャを旅された方でもあります。この旅番組私も見たんですけど、かなーーり大変だったそうな。本当は放送前に宣伝でブログに書こうかと思ってたんですが、なんやかんやで結局終わってしまった(爆)。

俳優座劇場は六本木の大通りに面したところにある300人程度収容の小劇場系。場所は知っていて前を通ったこともあったのですが入るのは今回が初めてでした。ちょっとしたミニシアターのような雰囲気で、座席の一番後ろからでもハッキリと役者さんの顔を見ることができます。華やかな六本木の中にあるちょっとレトロな劇場って感じかな。
終演後、ロビーに少しいると…なんと、出演役者の皆さんが普通に楽屋からロビーのほうワラワラと出てきてビックリ!「出演者と面会予定のある方はロビーでお待ちください」という貼紙もあってまた驚き。普通に皆さんロビーで役者さんたちと和やかに交流してました。いやぁ、こんな雰囲気初めて。


出演者
土居裕子/原康義/瀬戸口郁/麻乃佳世/粟野史浩/川井康弘/花山佳子/保可南/茜部真弓/岡のりこ/金子由之/金成均/藤側宏大


以下、ネタバレを含む感想になります。






ストーリーは全部で三部構成。2度の短い休憩時間が入ります。
アメリカ・ニューハンプシャー州の小さな町グローヴァーズ・コーナーズにおけるある二組の家族。ギブズ一家と隣同士のウェブ一家の物語。素朴な小さな町でごく普通の日常がそこにある。他愛のない会話のやり取り。子供達の笑い声。奥さんのちょっとした秘密。ストーリーと呼べるような展開はほとんどなく、普通の日常が描かれる第一幕。
二幕では恋愛と結婚が描かれる。ギブズ家の長男・ジョージとウェブ家の長女・エミリーはお互いに恋をし、そして結婚する。二人の初々しく微笑ましい恋のやり取り。結婚前のどうしようもない不安とその気持ちを乗り越えての結婚式。町中の人から祝福を受け心温まる式を挙げる二人。
休憩明けの第三部は「死」が描かれる。暗い照明のなか墓地がひっそりと並んでいる。二人の結婚から9年後、エミリーはお産が原因で死んでしまう。墓地にはジョージの母親や町の人が無表情にじっとたたずんでいる。新入りのエミリーはジョージの母親が止めるのも聞かずに一度だけ自分があまり重要だと思っていなかったある日にちを選び降りていく。彼女の目の前にはごくありふれた普通の生活があった。忙しく働く母、温かい食事、優しい父。その後継を目の当たりにしたエミリーは…

3幕を通し、この作品の中にはほとんど物語を動かす事件めいたものがありません。特に第一部は「ちびまる子ちゃん」よりも普通っぽい日常(笑)が淡々と…それれでいて優しく温かく過ぎていくといった感じ。第二部ではエミリーとジョージが恋をして結婚するまでが描かれているので一幕に比べると活発に思えます。静から動に移ったって感じかな。決して大きな事件があるわけではないし、そんな特別な恋愛をしているわけではないのにとても躍動的な雰囲気がするから不思議。
第三部では直前までの雰囲気から一転、照明が落とされ暗く寂しい墓地のシーンへ。この2幕と3幕とのギャップがすごいです。墓地で淡々と無表情に会話しているジョージの母親たちが不気味に見えてしまう。この9年の間になぜ彼らが墓地へ入ることになったのか…そのことはこの作品の中では詳しく語られることはありません。その部分のドラマは観客の想像に任されているわけです。お産の影響で生を終えて墓地に新しくやってくるエミリーも同じ。彼女の「死」のドラマも描かれていない。物語の冒頭で人物紹介があるとき、"彼女たちはもう死んでいる"人間として語られていたのが非常に印象的だったなと思えます。

しかしながら、第三部でこの作品の主題が見えてくるんです。普通に思えた日常でも、それは素晴らしい出来事だったんだよってことが・・・。何気なく見えていた日常が、途端にものすごく愛しくかけがえのないものに思えるのです。死んでしまってからその素晴らしさを痛感させられるエミリー。あの最後の熱唱が胸に深く深く突き刺さり、涙が止まらなかった(涙)。
今、生きて、この町で、生活していること・・・それがたとえ他愛のない日々であっても、実はとても愛しい日々なんだってことを思い知らされた気がします。

この芝居のセットは簡素で小道具はありません。机の上の食器、台所の準備、家の扉、喫茶店での飲食、学校の教材・・・こういったものも全て俳優がパントマイムで演じているのがすごいなぁと思いました。ごまかしが効かない舞台。皆さん本当に上手くて、風景や生活の品々がハッキリと見えてくるんですよ。この作品ってこんな風に観客の想像力をかきたてる構造になっているんですねぇ。
音楽劇ということで歌に慣れていない皆さんもけっこう頑張っていらっしゃいます。音楽劇とミュージカルの中間って感じだったかなぁ。なのでナンバーが意外と多い。楽器は下手にあるグランドピアノ一台。若くてイケメンな若いお兄さんが演奏してたのですが…情感溢れる音でとてもかった。
ただ、ふっと思ったのが・・・音楽劇ではない「わが町」という作品はどんな雰囲気なのかなぁと。今回音楽があったので他愛ないシーンでもメリハリがあって楽しく見ることができましたが、歌のない世界だと・・・もしかしたら私だったら退屈してしまうかもしれないなぁなんて(苦笑)。「わが町」初心者の私にとっては最初に見るものが音楽劇だったというのはよかったかもしれない。

役者さんで印象残っている方について少々。
まずはやはり、エミリーを演じられた土居さんでしょう!これまでも数々のミュージカルやお芝居に出演されてる土居さんですが・・・歌も芝居も本当に素晴らしいの一言です。学生時代のエミリーを演じていても全く違和感がないし、キュートで可愛い。あの雰囲気を出せるベテランの女優さんっていうのもそんなにいないと思う。そして何と言ってもあのクライマックスのソロ!!これはもう一見の価値ありです。透き通りながらも深みのある、様々な想いが凝縮されたあの歌声…。思い出すだけでも胸が熱くなる。改めて素晴らしい女優さんだと再確認した次第です。
この土居さん演じるエミリーの相手役ジョージが粟野さん。表情がとてもいいんですよね。ヤンチャな顔、ガッカリした顔、恋してる顔、哀しみに沈む顔・・・どれもすごく魅力的。個人的にはエミリーを口説く時のパフェをがっついてた時の顔がかなりヒットでした。あの時の小芝居がすごく楽しい(ここだけアドリブ許されてるらしいです 笑)。それから、勉強を教えてもらってる時のジョージも面白かったわ~(笑)。とにかく声も大きくてわかりやすいし、ジョージという人間がどんなことを考え行動しているかも見えてくる。粟野さんに比べると土居さんのほうが年上のお姉さんだと思うのですが、カップルとして見ても違和感ありませんでしたしね(これは土居さんがすごい、という見方もありますが)。歌も一所懸命頑張ってて好感持てましたよ。
この作品のストーリーテラーに原さん。この方も文学座とのことですが初めて拝見しました。渋くて時にコミカルで・・・とにかく素敵な方!この方の語り口調がカッコよくてとても好きでした。客席に向かって語りかけるように話すことの多い役ですが、一つ一つが丁寧でわかりやすくとても好感が持てましたね。
ミュージカル調ということで歌の部分を比較的多く頑張っていたのが麻乃さん花山さんです。二人は隣の家同士で仲のいい母親役ということで一緒にハモって歌うシーンがとても多い。そのどれもが明るくて前向きで可愛くて、聞いていて楽しい気持ちにさせられます。やはり経験の差といいますか、ミュージカル慣れしている方たちの歌は違うなぁと思ってしまいました。
そのほかの皆さんも演技派揃いでとてもよかったです。

今回の音楽劇、公演は13日までで終了ですが、評判次第ではまた数年後に再演があるかもしれないとのこと。素朴な作品だけど、何か大切なものが見えてくるような良作なので多くの人に見てほしいなと思いました。



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テーマ : 観劇 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Musical観劇作品 comments(2) -


コメント

Re: No title

hattiさん、コメントありがとうございます。

私は音楽劇が最初に触れる「わが町」だったので、逆に本家本元のストプレ「わが町」はどんな感じだろうかと興味が沸きました。が、好きになれるかどうかは分からないかも(苦笑)。
音楽劇にすることに因って、初めての人にもかなり見やすくなっている気はします。やはり音楽の力って素晴らしいなと。
土居さんの美しく心に響く歌声素晴らしかったですよ!!

No title

音楽劇ではない、(笑)『わが町』
文学座公演と前日の新国立公演を見せていただきました。

新国立のときのピアノは 稲本響さん
海の上のピアニストにも出演されていた方でした。

本当に これほどありふれた平凡な日を
舞台にのせて成り立つのが感嘆の一言です。

キャストによって印象が大きく違うと思うので
音楽劇も観たい気持ちはあれど・・・
スケジュールが赦してくれませんでした(泣)

土居さんエミリー 観たかったです。(笑)


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