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南座で上演されている歌舞伎の顔見世興行を観に…京都まで行ってまいりました。
今年は関西に多く観劇旅行をしてしまったので(爆)今回の顔見世は遠慮しておこうと思っていたのですが…あの、例の、海老蔵くん事件勃発により片岡愛之助さんにものすごい役が回ってきたという話が飛び込んできまして(苦笑)。それでも最初は「テレビ放送あることを信じて行くのは断念」って思ってたんですよ。しかし、周囲の人たちが

"愛ちゃんが代役をやる外郎売の曽我五郎は市川家のお家芸だから今後、彼がその役を演じることはたぶんありえないと思う"

と盛んに私を京都に呼び寄せるような発言をしてくる(笑)。これはテレビ待ちしている場合じゃないのかも…という気持ちが膨らみ…とうとう京都行きを決意したというわけです。もう二度と観れないかもとか思うとやっぱり歌舞伎初心者ながらも愛之助さんファンやってる私としては生で観ておきたくなっちゃいましてねぇ…(汗)。
しかしながら1階席の座席は目の玉が飛び出しそうに金額が高い(汗)。どうしようかと思っていたところに行けそうな日にちに1つだけ2等席の1万円以下チケットがあるのを確認。無事に確保できてよかったです。

南座の顔見世興行に行くのは3年前に中村勘三郎さんの襲名披露興行を兼ねた公演を母親と観に行って以来2度目。近辺の景色が懐かしかったです。「外郎売」は夜の部だったので今回昼の部は観に行けませんでした。ちょっと興味のある演目もあったので残念でしたがけっこう強行軍な日程だったので諦めです。
しかしながら、この夜の部を全て観尽くすと終演時間が22時30分を過ぎてしまう(汗)。チケット代金のことも考え本当はすべて観ておかねばいけないところでしたが…「河庄」が終わったところで失礼ながら退席しました。もともと心中ものの歌舞伎は苦手意識持ってるもので…(苦笑)翫雀さんの「越後獅子」は観たかったんだけど心の中で謝りつつ劇場を後にしました。
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ちなみに「河庄」終演後の時間がだいたい21時ちょっと前くらい。日帰り不可能な時間になったので一泊しました(笑)。


以下、「外郎売」「七段目」「河庄」の感想になります。なにぶん歌舞伎観劇に不慣れな者の感想であることをご了承ください(爆)。




久しぶりの歌舞伎観劇。南座はやっぱり格式があり歌舞伎を観に来たなぁという気持ちにさせてくれます。その気持ちを一気に高ぶらせてくれた演目はやはり夜の部最初の注目公演「外郎売」です。

『歌舞伎十八番の内 外郎売』
愛之助、孝太郎、猿弥、笑三郎、春猿、薪車、寿猿、市蔵、段四郎

曽我兄弟の敵討ちの物語のなかの一節がこの『外郎売』ということで、市川宗家のお家芸であり歌舞伎十八番のひとつとしても有名な演目です。市川団十郎さんが白血病から舞台復帰をされた時に最初に演じられたのが確かこの『外郎売』の曽我五郎だったと思います。その様子をテレビで見たことがある程度で…歌舞伎では超有名とされるこの演目の中身を私は今までほとんど知りませんでした(爆)。ちなみに生まれて初めて観た歌舞伎は同じく十八番の『毛抜』です。
物語は曽我五郎が仇の工藤祐経に近づくために外郎売に身を変えて現れるというもので、時間にしてはだいたい40分前後くらいと短めの演目です。外郎(ういろう)とは名古屋に売ってるお菓子ではなく(笑)小田原で作られている丸薬のこと。五郎は「この薬を飲めばたちどころにカツゼツがよくなる」と売り文句を言い立てる・・・これがあの早口言葉に繋がっていきます。しばらくすると我慢の効かなくなった五郎が自ら正体を明かし工藤に襲い掛かろうとしますが、工藤は「逃げも隠れもしないからまた次の機会に」と度量の大きさを見せその場を収め幕となります。
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この曽我五郎という難役に挑んだのが突然代役を任され、ちょっとした時の人となっていた(苦笑)片岡愛之助さんです。
なんでも4日前に話を持ちかけられ、断ろうかと真剣に悩んだ挙句切羽詰った状況だった故に引き受けて約3日で全てを叩き込んだそうな。歌舞伎の稽古を合わせてやるのはだいたい3日間だということは以前に聞いたことがありましたが、それは自分の役柄を把握した上でできることであり・・・突然代役を頼まれその短い期間の間であの難しい役を自分の物にするというのは本当に大変なことだったと思います。テレビのインタビューで
「"出来る"というのと"演じられる"というのとでは違いますから」
と答えていたのが非常にに印象的でした。恐らく演目自体はこれまでの歌舞伎修行の中で触れたことがあると思いますが(アナウンサーや役者養成所でも使われているらしいし)それを実際に舞台の上で披露するということはどれだけすごいプレッシャーがのしかかっていたか計り知れません。
「お客様をガッカリさせないように頑張りたい」と語っていた愛之助さんの曽我五郎、堂々としたもので本当に素晴らしかったです。舞台の上に「六代目片岡愛之助が相勤めます」という柱が立っているのを観ただけでなんだか感動してしまった。メイクも凛々しく、シャンとしたきれいな五郎という印象。3階席上のほうからもよく見えました。それとちょっと親しみやすいような雰囲気もあって、愛之助さんカラーが出てるなぁとも感じましたね。たぶんそれは荒事歌舞伎ではあまり観られない光景ではあると思うんですけど(笑)。
そして、あの、早口言葉ですよ。もともとセリフがとても聞き取りやすい愛之助さん、「ぶくばぐぶぐばぐみぶぐぐばぐ」とか「きくぐりきくぐりみきくぐり」とか誰もが舌を噛んでしまいそうなセリフも実にスラスラとハッキリ聞こえてきました。これはすごいです。全ての早口言葉がハッキリと耳で認識できましたから。これを舞台上で披露するまでにどれだけ必死に頑張ったんだろうなぁと思うとちょっとファンとしては胸が熱くなりましたよ…。
工藤に五郎が正体を明かす場面では荒事特有の睨みや見得が多く出てくるのですが、正直、ここは、ちょっと迫力不足かもしれないなとは思いました。市川家の睨みはそれはすごいですからね。これは愛之助さんには仕方ないことかなとも感じました。ただ、すごく頑張ってましたよ。自分の出せる精一杯を感じました。

京都まで出てきて本当に良かったです。愛之助さんの曽我五郎を観れたことはとても貴重な出来事でした。今回の出来事でちょっと知名度も上がったようですし(笑)来年またさらに飛躍して頑張ってほしいと思います。とりあえずは浅草歌舞伎が楽しみ。終演後にはWOWOWでも放送されるそうなのでそちらも期待しています。


『仮名手本忠臣蔵 七段目』
吉右衛門、玉三郎、歌昇、種之助、種太郎、仁左衛門

歌舞伎の仮名手本忠臣蔵のなかでも一番人気がある有名な作品がこの七段目。忠臣蔵で大石内蔵助が吉良上野介を討つために周囲を油断させ目くらましする意味で遊興にふけっていたというエピソードを歌舞伎風にアレンジしたのがこの段の物語となっていました。
内蔵助がモデルになっている大星由良之助を演じたのが中村吉衛門さん。この方の由良之助は以前通しで上演された時に観ていますが、やっぱり風格があって存在感がすごいです。まさに当たり役ではないかと。酔った芝居の中でちらりと見せる本音の部分の繊細な芝居がとても印象的でした。
この七段目に出てくるもうひとつの物語が寺岡平右衛門おかるの兄妹の切ないエピソード。足軽の平右衛門は久しぶりに妹のおかると再会したものの、彼女が由良之助に届いた大切な文を見てしまったことを知り泣く泣く手討ちにしようとしますが、ワケがわからないおかるはその理由を必死に尋ねる。そのなかでおかるは愛する夫が非業の死を遂げたことを知り悲観して平右衛門に命を差し出す決意をします。平右衛門は仇討ちの仲間に加わることができず難儀をしていて、今回の手柄でなんとか仲間に入れてもらおうという考えがあって断腸の想いで妹を手にかけようとしたのですが、その寸でのところに由良之助が現れそれを止めるのです。平右衛門はその心意気を買われ無事に仇討ちの仲間に入れてもらえることになりその場が丸く収まって幕。
平右衛門を片岡仁左衛門さん、おかるを坂東玉三郎さんが演じていたのですが・・・なんとも見応えのある人間ドラマで感動いたしました。お二人の息もピッタリですし、やっぱり並ぶと美しいです。二人のちょっとしたコミカルなやり取りもあったし非常に面白いドラマでした。


『心中天網島 河庄』
藤十郎、扇雀、翫雀、竹三郎、段四郎

近松門左衛門の人形浄瑠璃が元になっている心中もの歌舞伎ですが、今回のなかでは心中するには至っておらずちょっとホッとした次第です(汗)。実際に起きた紙屋治兵衛と遊女小春の心中事件をアレンジしたものがベースになっていて「河庄」はそのなかでも特に評価が高い演目だそうな。上方歌舞伎の代表作みたいなものかな。
紙屋の治兵衛は妻子がありながらも遊女の小春に恋をしてしまいもう後戻りができないほどの深い仲になってしまった。それを危惧した周囲はなんとか別れさせようとしたため、もはや心中しかないと心に決めていた二人。しかし、そんな折に治兵衛の妻から「頼むから別れてほしい」と懇願する手紙が届き、小春はその想いを受け止めて泣く泣く別れを告げる決意をする。しかしそうと知らない治兵衛は心中の約束を裏切られたと絶望し怒りに震えるのですが、その手紙の存在を知った治兵衛の兄・孫右衛門は未練たらしい弟を説得しその場を立ち去らせ幕。
治兵衛は上方歌舞伎特有の本当に情けないキャラなんですが(笑)それを上手く人間国宝でもある坂田藤十郎さんが演じていらっしゃいました。兄の孫右衛門を演じられた市川段四郎さんとのちょっとコミカルなやり取りも楽しかったです。小春役の中村扇雀さんは静かに女の悲しさを表現されていて見応えがありました。藤十郎さんと扇雀さんは親子でもあるわけで…さすがに息が合ってましたね。歌舞伎では親子で恋愛関係を演じる役柄がけっこう多いので面白いです。


このあと2演目残っていましたが…時間の関係と体力の限界も感じ(爆)南座を後にしました。でも久しぶりの歌舞伎観劇はとても充実したものとなったので京都まで思い切って出てきてよかったです。



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