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再演が決まったと知らせを受けてから約1年間ずっとずっと楽しみにしていたミュージカル『ファントム』観劇。東京公演は3回目の今回がラストになります。本当に時が経つのはあっという間…。待ち続けた時間は長かったけど過ぎ去っていくのは早いものだなぁとちょっと寂しい気持ちになりました。
この日はとにかく寒くて(苦笑)秋を通り越していきなり冬みたいな気候。公演が終わって外に出てみると…

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こんな風にイルミネーションされててまるでクリスマスみたいな雰囲気でした。

今回少し劇場に早く着いたのでチラッと物販コーナーを見てみるとかなり空いている。もしや大沢さんのカレンダーも手に入るかも!?と期待を抱いていくと…けっこう余裕で積まれてるじゃないですか(笑)。
ということで、ついに手に入りました、大沢たかおさんのカレンダー!大きさがかなり大きくてビックリ。大沢さんのカレンダーを購入した人にだけはそれようの袋をもらえました(他のグッズは袋がありません)。この日は休憩時間も売っていたし、意外と余裕があったのかも。

さらにラッキーなことに…どうやら今週あたりから写真つきのプログラムが出たらしい!ということでそちらも購入できました。でもなぁ、写真が後半につくと分かっていたら最初買わないで我慢したのに(苦笑)。まぁ、綺麗なパンフレットだから2冊あってもいいけど。
舞台写真はけっこう小さめのものが多いのですが、その代わりけっこう色んなシーンが使われてます。欲を言えばあともう2ページくらい欲しかったわ~…。大沢ファントムの舞台写真集とか出ないかなぁとか。まぁ、初演の時に出ちゃいましたからね。

で、客席ですが…今回は前回とは打って変わってとてもいい環境で『ファントム』に集中することができました。これが東京マイ楽公演になるので本当によかった。しかも…かなり下手寄りではありながらも…最初に観た席よりもさらに前進したところでして…あんな間近で舞台の大沢さんを見れることなんて今後まずありえないわ。
本当にいろんな意味ですごく恵まれた観劇になりました。おかげさまで…泣きましたよ~…。過去2回以上に号泣しながら観てしまった(涙)。大沢ファントムはこの日も最高のファントムだったし、さらには奇跡的に(?)杏ちゃんの歌唱力が以前よりもちょっとマシになってた。全体的に良くまとまった個人的にかなり最高の舞台でした。

カーテンコールの時の力の抜けた大沢さんの笑顔がとっても印象的。共演者の皆さんにもパチパチ手を叩いたりしててみんなといい関係を築いてるんだろうなぁと思いました。杏ちゃんの肩をさりげなくポンと叩いてたのも印象的だったな。いつもやってるのかな?
大沢さんのあの笑顔見るとホントに癒されますよ。ついさっきまで鬼気迫る表情を見せていたのが嘘みたい。やっぱりすごい役者だなぁと思う。


主なキャスト
ファントム(エリック):大沢たかお、クリスティーン・ダエー:、フィリップ・シャンドン伯爵:海宝直人、カルロッタ:樹里咲穂、ゲラール・キャリエール:篠井英介、アラン・ショレー:石橋祐、ルドゥ警部:中村まこと、ジャン・クロード:永島克 ほか

以下、超ネタバレ感想になります。いつも以上に熱く書いてるので長いです(爆)。




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今回は東京マイ楽だったのでシーンごとの感想を書いていこうと思います。

Melody De Paris
クリスティーンが自作の歌を売り歩いている時のナンバー。ワルツ調の音楽で一度聞いただけでもけっこう頭の中に残るような分かりやすいメロディーで大好きなんですが…如何せん、杏クリスティーンの歌声がねぇ(苦笑)。ただ、この日は、どうしたことか、過去2回よりもけっこう安定していました。上手いとは言いませんが(爆)腹立たしいほどの下手さというレベルからはちょっと脱してるかもと思いました。このブログでやたらケチョンケチョンに書いたからなのか、杏ちゃんが頑張って特訓したからなのか!?音楽の天使の羽くらいは落ちてきたかもとか思ったりして(笑)。
しかしながら、フィリップと出会ったあとの歌がいただけません(苦笑)。あそこの不安定さはやはり手に汗握らなければ聞いていられなかったよ…。
一方の海宝フィリップは"お金持ちのお坊ちゃま"的でクリスティーンを見つめている視線すら可愛い(笑)。「素晴らしい…歌声だ」ってセリフに間ができちゃったのは単に噛んでしまったからか?それとも杏クリスティーンの歌に違った意味で圧倒されたからなのか?

Phantom's Entrance
初演とは違ってボロの衣装で初登場の大沢ファントム。階段の下で座り込んでいる姿から彼の抱えている心の闇が感じられます…。ここの歌声、過去2回見てきた中で一番安定してたかもしれない。それからブケーを襲う時のあの動きがやたらリアルなんですよね。あれは表の世界を知らない人間の動きだなって分かる。孤独と狂気のなかでの殺人がなんだかとても痛々しく見えます…。こういう繊細な芝居が大沢たかおさんは本当に上手いと思う。冒頭から私泣きそうになりましたし…。

Dressing for the night
上流階級の人たちが華やかに歌い踊るシーン、ここの明るいナンバーも大好きです。一番目を惹くのはやっぱり阿部よしつぐ君ですかねぇ。かなり至近距離で見たんですけど…やっぱり綺麗な顔してるよ。谷原章介さんに似てる。凛とした姿がお金持ちの紳士って感じで素敵でした。
で、そんな彼らを上の暗闇からファントムが覗き見ているんですが、初演よりもハッキリとファントムの存在を表す演出になってます。「パリ、闇の町」って彼は歌ってて…それがなんとも切ないのです。
このあとキャリエールは新たな支配人となるショレーとカルロッタからその座を追われてしまう。登場した時からラブな雰囲気が漂っている二人がなんだか微笑ましくもある。解任宣告されたキャリエールが貴族達に冷静にと話しかけてるんですが、篠井さんのたたずまいは本当に美しかったです。

Where in the World
キャリエールが支配人を解約されたことに対して怒り狂うファントム。この時もまだボロの衣装なんですけど…体全体から負のオーラを出しまくっている大沢ファントムの姿がとにかく切なくて胸が痛みます。張り裂けそうな声で「私はどうなる!?」とキャリエールを責め立てる大沢ファントムの後姿からは孤独と不安が痛いほど感じられるのです。カルロッタの歌に気が狂いそうになる芝居もものすごいリアリティ。全身全霊でファントムの感情を表現している大沢さんは本当に私が望んでいる以上の芝居で応えてくれている
その孤独と恐怖と寂しさが入り混じった感情で歌うこのナンバー…。初演の時よりもさらに一段とエリックの深い孤独が表現されていて本当に素晴らしいです。だいぶ歌詞は変わりましたけど、大好きなんですよね、このナンバー。今回は歌声が揺れることもなく、暗闇から必死に光を求めるエリックの心情を見事に歌い上げてくれました。上手い歌ではないんだけど、心打たれるんですよ…。

This Place is Mine
新しく支配人になったカルロッタがオペラ座は私のものと歌うソロナンバーですが、やっぱり樹里さんが上手いです!カルロッタのギラギラした強さと「仕事きついわ」と歌う時のちょっとコケティシュな可愛さとが入り混じっていて見ていて本当に楽しめます。何よりも歌っている樹里さんがとっても楽しそうなんですよ。本当にオペラ座がカルロッタの手に入ったのね、みたいに納得させられちゃうほどの説得力ある歌唱にただただ拍手です!「オペラ座を私のものよ」と曲が転調するシーンの迫力もすごかった!
そのあとはショレーさんとラブラブ。ショレーさんはカルロッタにメロメロで彼女の言うなりになってるのが可愛い(笑)。でもこの日の石橋@ショレーさん、ちょっとセリフが言いにくそうだったかも!?
笑えるのは案内されてきたクリスティーンの歌の稽古をつけさせてくれと頼まれ一度は断ったのにフィリップの紹介だと知るや否やころっと態度を豹変させるカルロッタとショレーさんのシーン。ここの間がお二人ともとても上手い。杏ちゃんのクリスティーンは前回よりもこのシーンちょっと大人しくなって落ち着いてきたかもしれません。そのほうがいいかも。

Home
カルロッタの付き人になったクリスティーンが夢見心地で歌うナンバー。とっても旋律がきれいで大好きなナンバーなんですが…これまで過去2回は杏クリスティーンのあまりにも容認しがたい歌に手に汗を握ってハラハラし通しとなってしまった私(苦笑)。頼むから、もう少しだけでもマシに歌ってくれよ…という私の願いがちょぴっと届いたのか…以前よりかは手に汗握らずに聞けるようになってました。前回は音の外しっぷりも声の出し方も最悪だったんですけど…そこからはちょっと上達したみたいな気がする。高音部分への入りは相変わらずだったんですけど…(苦笑)それでも以前よりもマシだったと思います。この調子で少しずつ上げていってほしい。
それにしても杏ちゃんは綺麗で可愛いよなぁ…。けっこう近かったのでしみじみと見惚れてしまった。それだけにもったいないわ、ホントに。
その歌声を聞いて感動に浸っているファントム(←あくまで劇中での話です 笑)。その佇まいが…大沢ファントムとってもいいんですよ!クリスティーンの歌声に魂が癒されているようなそんな空気が感じられるのです。クリスティーンと合わせて♪Home♪を歌うんですが、大沢さんは最後までしっかりと声を伸ばしていてとてもよかった。杏クリスティーンはまだそこまで至りませんが…。

そして二人は師弟関係となりファントムがクリスティーンをレッスンするんですが、大沢さんの歌が初演よりもかなり上達しているのでちゃんと音楽の先生に見えてます。この歌レッスンをしてる時の杏クリスティーンが一番安心して見ていられるかも(笑)。私はこのシーンは大沢ファントムの夢中になってレッスンしてる姿に注目してるんですけどね。完全にのめりこんでいるのが分かるんですよ。彼の周りにはもうクリスティーン意外見えてないって感じで。手先まで神経が行き届いているので見た目もとても美しい。
その脇でカルロッタの初オペラが失敗に終わったと話してるシーンがあるんですが、この時のルドゥ警部の緊張感のなさが笑えて面白いです(笑)。

Phantom Fugue
ブケーを殺されたと知った人々がファントムを捕まえろと狂気めいて歌うシーン。ここのナンバーも緊迫感溢れながらも美しい旋律で好きなんですよね。今回かなり近くで皆さん見ましたが…かなり鬼気迫った表情で迫力がありました!角川裕明さんの目力が特によかったわ~。舞台上で人々がファントムを捕らえろと歌っているのをファントムは下手の上から見つめているって言うのがなんとも切ないです。大沢ファントムの去り際のマントの翻しっぷりがとても綺麗でカッコイイ。
で、ここが終わった時点で謎の5分休憩(苦笑)。さすがに3回目なのでちょっと慣れてきたかも…。

You are Music
レッスンを終えて出てくる二人。この時の大沢ファントムのなんとも切なげな立ち姿が泣けてくるんですよね…。レッスンを終えたところでファントムの中にクリスティーンへの特別な感情が芽生えてしまい戸惑っているのが伝わってくる。クリスティーンが歌っている後ろで彼女に触れようとしても触れられない…みたいなあのちょっと怯えたような彼の仕草が切ない。こういった細かな心情表現がやっぱりグッとくるよ、大沢さん。
ちなみにこのナンバー終わった後って拍手来ないんですよね(苦笑)。二人が去っていくシーンがなんだかちょっと寂しそうで…。やっぱり歌唱力のせいなのかな。少なくとも私は大沢さんには拍手送りたいですが一人でたたく勇気はない(爆)。

The Bistro
フィリップが開催する歌のコンテストシーン。海宝くんのフィリップがようやくここで再登場してくるんですが、以前よりも子爵の雰囲気が出ていてとても良かったです。クリスティーンに対する熱い恋心を秘めてる青年として溌剌としていてカッコイイ。
歌のコンテストの口火を切るのがカルロッタなんですが、樹里さんが見事にカルロッタらしい歌声を披露!あのくらい派手に歌ったほうが彼女の自尊心が前面に出ていていいと思う。そしてフィリップに半ば強引に前に出されたクリスティーンが次に歌うんですが、最初は緊張して歌えない。でも、オケピの中からスッとファントムが現れて彼女をリードするんです。クリスティーンはファントムに導かれ次第に自分の歌を堂々と披露するわけですが…ここも杏クリスティーン、以前よりも少し良くなっていたように思えました。高音は相変わらず悲鳴に聞こえちゃうんだけど(苦笑)前回よりも声の出し方が安定してました。
安定してきたクリスティーンの歌声に安心したようにそっとオケピの奥へ消えていくファントム…。その時の大沢さんの表情が見えたんですが、とっても穏やかな顔してました。彼女が脚光を浴びるのは彼にとって至福の時だったんだろうなと思えてちょっとジーンときてしまった。

クリスティーンの歌にビビったショレーさんやルドゥ警部。この二人のスローモーションな動きがめちゃくちゃ楽しい。ショレーさん、今回2回転くらい華麗に回ってましたよ(笑)。ルドゥ警部のパーティーでのダンスも面白かったなぁ。すごく妙な動きしてて女性客のアンサンブルさんたちが怪訝そうな顔しながら真似してた(笑)。
そしてクリスティーンはオペラ「タイターニア」で主役の座を射止めることに。そのざわめきの中アンサンブルさんたちが袖に入っていくのですが、この時ウェイター役だった角川さんが盛んに周りのお客さんに「タイターニアってどんな作品!?」としつこく聞きまくっていながらも無視されてる姿が滑稽で笑えました(←最後はお尻プリプリさせておねだりしてた 笑)

Who Could Ever Have Dreamed Up You
クリスティーンにフィリップが告白するシーンですが、やっぱり海宝君の歌は安定感があっていいですねぇ。爽やかでかわいいし、それにちゃんとミュージカルの動きをしている。一つ一つの動きが実に滑らかで自然に見えるんですよ。このあたりが古川くんとの経験の差ってやつなのかもしれないなぁ。世間知らずっぽいボンボンな雰囲気があるんですけど、とても優しくて熱いハートを持ってる海宝フィリップが好きだ。
「伯爵、ちょっと待って」と歌う杏クリスティーンも…以前聞いた歌声よりもちょっと聞ける歌になってた。前はここのズレが酷くてねぇ(苦笑)。このくらいならいいかなって思えるかも。

で、この二人のラブラブシーンの後半くらいにファントムが上のほうに現れて…見ちゃうんですよね(涙)。二人が去ったあと懐からクリスティーンに渡すはずだった花束を出して茫然自失になりながらそれを落とす…哀し過ぎる(涙)。ほんの短いシーンでなんのセリフもないんだけど、大沢ファントムからはショックと哀しみで押しつぶされそうな気持ちが痛いほど伝わってくるんですよ…。ここも泣きそうになります。
やっぱりすごいよ、大沢たかおさん!

Titania
オペラ「タイターニア」当日、緊張するクリスティーンにさらに追い討ちかけるように調合した喉を潰すドリンクを飲ませようとするカルロッタ。そこに持っていくまでのずる賢さがなんとも面白い。あのわざとらしい言動にクリスティーンは見事に乗っちゃってドリンク飲んでしまいますしね(笑)。樹里カルロッタのしてやったり顔が最高だった!しかし、それをファントムは見ていたんですよね。ドリンクのカップの匂いを確かめる時の仕草がなんとも美しい大沢ファントム…。
幕が開く前の金持ち連中たちの会話も楽しかったです。阿部よしつぐくんたちのカップルは最初はケンカしてたのにキス一つで仲直りして去っていき…それを後ろのカップルが「若いって羨ましい」とボヤイていたのが笑えました。さらにチケットを手に入れたいお客を演じてる角川さんが最高!最初に見たときは「安く譲ってもらえた」、2回目に見たときは「チケット拾った~」とスキップ(笑)、そして今回はなんと「タキシードと交換してもらえた!」とシャツ一枚パンツ姿で下手から飛び出してきたじゃないかい(笑)。あれは笑ったよ~。これって日替わりなのかな?しかし、今後これ以上のリアクションが角川さんできるのか!?大阪でも期待してますよ(笑)
で、始まるオペラなんですが…クリスティーン、カルロッタから薬盛られてかえってよかったね…と何人の人が思っていることか(苦笑)。本番オペラであの歌声はヤバイですからねぇ。今回はまぁ、前回よりかは…良かったかもですが。歌えなくなったクリスティーンに一番に駆けつけるフィリップ。その熱さが海宝君、いいわ!それ以上に天上からロープでシャーっと降りてくる大沢ファントムのカッコよさ!!降りてくる時のなんともスマートなことか。魅せ方を心得た降り方をしてますよ。そのあと狂ったように刀をふるいまくるんですが、その狂気がすごいんですよ。本当に周りの人を斬り殺してしまうんじゃない勝手ほど荒れ狂っててゾクっとします。大沢ファントムから目が離せない。
そしてそのままクリスティーンを連れ去ってしまう。杏クリスティーンを抱きかかえる大沢ファントム…絵になるわぁ…。「もう二度と離すものか、この人を!」と最後に歌い上げる大沢ファントムにまたグッときてしまう。彼の人生からクリスティーンは切り離せない存在になってしまったんだなと…それが悲劇を招くと分かっているだけに辛い。それにしてもここの歌い上げも大沢さん見事ですよ。ミュージカル役者みたいな上手い歌ではないけれども、私の心を鷲掴みにしますから。ものすごく感情移入できるんだよなぁ。

Without Your Music
気を失って眠り続けるクリスティーヌにすがるように近づいていく大沢ファントムの動きがなんとも切なく哀しく見えます。まるで自分の宝物を大切にしまいこんでる少年のようなんですよ…。「傷つき泣き疲れた子供のよう」と自分を表現して歌うフレーズ聞いてると泣けてきます…(涙)。大沢さん、このナンバーにいつも若干苦心しているように思えるのですが、この日は以前よりもかなり安定していました。ちょっと不安定でもファントムの孤独感がヒシヒシと伝わってくるので泣けるんですよね。
そこへキャリエールが現れてクリスティーンを帰すように説得するのですが、それに対するファントムの荒れっぷりがまたすごいんですよ。先ほどまでの孤独な少年のような様子とは違い、相手を威嚇しまくるかのような鬼気迫る表情を見せる。すごいよなぁ、大沢さんの芝居。「ファントムから人間になるんだ」っていうセリフがとてつもなく重い…。クリスティーンだけに人生の全てを捧げるファントムが切なくてたまりません(涙)。キャリエールを追い出す時もなんだかちょっと苦しそうに見えるからなお切ないです…。クリスティーンを通して必死に光を求めて歌うシーンも胸が苦しくなりますね(涙)。ここの音程も今日はよかったように思う。

その後、ファントムはクリスティーンを追い込んだカルロッタに復讐するんですが…ここの残虐性が凄まじいものがあります。白手袋をはめている時の大沢ファントムの静かな表情が逆にゾクっとしましたよ。そして狂ったように何度もカルロッタにナイフを振るう…あれは衝撃的ですね。大沢さんの演じ方が実にリアルなんです。
ちなみにナイフを取り出すとき、大沢さんちょっと探してたかも(笑)

My True Love
カルロッタを惨殺した悪魔のような顔を見せていたファントムが、次のシーンにはクリスティーンととても穏やかな表情をして地下を散策している。この落差が激しくて衝撃的です。表情が全く違いますからね。破綻しているファントムの心の闇が見えてきますよ。ここの大沢さんの演じ分けもすごいと思う。想像の世界でクリスティーンを森に案内するとき、まるで小学生低学年の少年のように無邪気で純粋。目には見えない森を愛する人と共に歩く喜びで弾けんばかりの笑顔を見せているんですが…逆にそれが哀しく見えるんですよ(涙)。ずっとこんな世界を夢見ているんだなと思うと泣けてくる…。
そんな彼に、クリスティーンは素顔を見せてほしいと残酷な願いをする。その願いを聞いた瞬間に血の気が引いていくように笑顔が真顔になっていく大沢さんの表情がこれまた切ない(涙)。で、このナンバーのときの杏クリスティーンですが…前回よりかは聞ける歌になってました(苦笑)。とりあえず、腹立たしいとは思わなかったからよかった…。すごく綺麗な素晴らしいナンバーですからね、ここは本当に丁寧に歌ってほしいのですよ。

My Mother Bore Me
クリスティーンの必死の頼みを聞き入れたファントムは仮面を外すのですが、現実を目の当たりにしたクリスティーンは逃げ出してしまう。この時の杏クリスティーンの恐怖におののいた表情はとても良かったと思います。リアリティがあった。それだけに、ファントムの…エリックの哀しみが痛くて痛くて…。仮面をポトリと落としたあの後姿が脳裏に焼きついて離れないくらい見ているこちらも苦しい。
そして、まるで幼児のような声で慟哭する大沢エリックに…ボロ泣き(涙)。ここからもうずっと涙が止まらなくなっちゃって…。本当に哀しいんですよ、大沢エリックが…。そして母親との記憶を遡るように彼自身も年齢が戻っていく。これまでとは違った少年のような幼い歌声が涙を誘います。大沢さん、すごいよなぁ、本当に。体育座りして母との記憶を辿ろうとしている姿なんて思い出すだけでも泣けますよ(涙)。そして次第にクリスティーンへの溢れんばかりの想いを吐露するように歌い上げていく。最後に「アイラヴユー」と何度も言い、クリスティーンだけだと叫ばんばかりの絶唱(声の伸びもハンパ無くすごかった)に見ているこちらは号泣ですよ(涙)。大沢さんももう涙でいっぱいの顔になって半分嗚咽しそうになりながら必死に歌い上げてるし…本当に激しく心揺さぶられるナンバーでした(涙)。

戻ってきたクリスティーンはキャリエールにエリックの顔を見て逃げ出したことを告白しますが、この時のキャリエールの「無責任な優しさは残酷なものだ」というセリフが心に響きますね…。傷つけるつもりは無かったけれども結果的に激しくエリックを傷つけてしまったクリスティーンの浅はかさ…。この時の杏ちゃんの嘆きっぷりの芝居もよかった。
さらにカルロッタの遺体が発見される悲劇が…。「自分は芸術には疎いけれどカルロッタの歌を聞くと幸せな気持ちになれたんだ」と告白するショレーさんのセリフがまた泣けます(涙)。舞台袖に下がる時も歯を食いしばって涙を堪えている石橋ショレーさんに泣けました(涙)。

You Are My Own
警官から追い立てられるエリックはついに銃弾を体に受け、キャリエールと共に地下へ。この時上手舞台袖の柱に大沢さんのマントの裾がちょっと引っかかってしまったようですが、さりげなく篠井さんが取り払っていました。
水をまともに飲むこともできないほど傷つき弱ったエリックを目の当たりにして、自らの罪を自覚する篠井キャリエールの姿がとても印象的だった。そこから何かの箍が外れたようにエリックをこれまで暗闇に閉じ込め続けたことを謝罪するキャリエールの姿が痛々しい。彼もとても苦しんで痛んだということが篠井さんの芝居からヒシヒシと伝わってきます。
そしてついに、エリックの前で「父だ」と名乗り出る。もうここのくだりからまた号泣ですよ(涙)。父だと聞いた瞬間の大沢ファントムのなんと幸せそうな嬉しそうな笑顔…。あれを見たらもう涙があとからあとから溢れて止まらなくなった(涙)。「息子よ」と必死に呼びかける父に「分からないはずがないだろう、ずっと言ってくれるのを待っていた」と歌う息子…。この時の大沢エリックは本当の自分自身になれたような芝居をするんですよね。一番"自分"の本心に近い人間になってるように見えた。子供のように父の腕の中で甘える大沢エリックが切なくて切なくて…それを包み込むように抱きしめている篠井キャリエールも切なくて切なくて…ボロ泣き(涙)。ナンバーの旋律も非常に美しくて泣けるんです…。

そこへクリスティーンがフィリップと共に戻ってくる。再び鬼の形相になるエリックがまた哀しい…。フィリップを撃ち殺そうとする大沢エリックに「やめて」と杏クリスティーンは言うんですが、この日は今までよりも必死に叫んでて良かったです。クリスティーンの声でエリックはフィリップへの引き金を引くことができないんですけど…この時の大沢さんの表情が…あまりにも苦しそうで哀しくて哀しくて涙止まりませんでしたよ(涙)。
さらにクリスティーンと逃げる途中で傷つくエリック…。この時の杏クリスティーンの必死の抵抗も以前より良くなってた。そしてロープアクションですが…ここはアクションよりもキャリエールに涙ながらに訴える大沢エリックに涙涙です…。「母さんのところへ行きたいんだ、父さん!!」このセリフですよ。もう号泣(涙)。泣き叫ぶように最後の力を振り絞って「父さん」と呼びかける大沢エリックの姿に涙がホントに止まらなかった…。

そしてエリックは愛する人に囲まれて最期の時を迎えるのですが、最後にクリスティーンがエリックの仮面を取って愛しそうに顔をなでるシーンがあります。この時仮面をはがす時、杏クリスティーンは手がガタガタ震えてたんですよね。そこがすごく良かったです。歌はちょっと相変わらずだったけど(苦笑)あの震える手は感動しました。
光の中で、とても幸せそうな笑顔で息を引き取るエリックなんですが…大沢さんの表情がとってもきれいで…それ故になんだか哀しくもありで…やっぱり最後までボロ泣きする私なのでした…。


最後に大沢さんについて。
今回の再演でもこちらが望む以上のお芝居を魅せてくれて本当に感動させられました。大沢ファントムは直球ど真ん中で私の心を大きくく揺さぶるんですよ。哀しくて愛しくてたまらないエリックを作り上げてくれて本当に感謝。歌もすごく頑張ってた。声の伸びが明らかに初演とは違います。それにしっかりと感情と動きが歌に乗っているし、進化してましたよ。この舞台にものすごく賭けてたんだっていうのが伝わります。
東京で見るのはこれが最後。来月、本当の千秋楽を大阪まで観に行きます。その時にまた大沢さんについても語ろうかなと。

東京楽の観劇がより良いものになって本当によかったです!大阪公演も期待しています。


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テーマ : ミュージカル - ジャンル : 学問・文化・芸術

ファントム comments(6) -


コメント

Re: 記憶が無いのです

家の犬は柴犬さん、初めまして!コメントありがとうございました。

私もどちらかというとライトな大沢ファンだと思ってます(笑)。
ファンクラブに入ったのも今年ですしね(迷いだしたのは2年前でしたが 汗)。

今回のキャスティングはスズカツさんの希望がかなり入っていると聞きました。
歌える人が主演に入っていないのは彼なりの考えがあってのことのようです。
ただ、杏ちゃんに関しては私もちょっと誤算だった部分があるのではないかと
思わなくもないです(汗)。東京の最初のころは今よりも相当酷かったので…。
ただ、大沢さんに関しては色々ご意見あると思いますが、私個人としては
ものすごく心が揺さぶられるんですよ。多少歌で気になる部分はあるにしても
それを越えるものを感じます。
私は「ファントム」の大沢さんを見て彼のファンになったので、それなりに
思い入れも深いんですよね。あんなに深く私の心の中に入り込んでくる
歌と芝居をする人は今までそんなにいなかったもので…。

これはあくまでも私個人の感想ですから。その点ご了承の程を。
感想にどれが正しいとかそういうのはないと思うので。
いろんな感じ方があっていいと思いますし、
それが舞台観劇の醍醐味でもあったりするので。

記憶が無いのです

初めまして。

ライトな大沢ファンで芝居が好きなので、4年に1度しか出ないと言う芝居がミュージカルでも、後4年待つよりは良いかと思い12月2日見にいきました。

主役が音程の外れるミュージカル初めて見ました。

杏ちゃんあの拷問のような高音出しながら大阪でも声潰れて無いのには凄いと思いました。声帯は強いみたいですね。

いくら脳内で、音程補正してても斬り無いので、ファントムの印象が無いんです。

一つだけ大沢さんが仮面を取ってクリスティーナが逃げたとき泣いたシーンだけ残ってます。大沢さん泣きの演技やっぱり上手いなぁ。

後は、エリックって発達障害の一種とかなんか色々なことが頭を駆け巡り、他の方も指摘してますが、大沢さんの歌い方ミュージカルとしては、癖ありますよね?これが、シンガーソングライターの歌なら充分な歌唱だと思いましたよ。
それに半音ぐらい音程狂う時ありませんでしたかな。このミュージカルの歌凄く難しんいだとは、思いますが、そんなこんなで気持ちが悪くなってきて、記憶が殆ど有りません。

なんか、初めから期待していなかったから、怒りもありません。でも、綺麗な曲ですから、歌える人で再演するなら、また、見たいです。できたら、演出家も変えて欲しいです。笹本さんでも、新妻さんでも、森奈みはるさんでもなんぼでも居るだろうに。

2世が良いなら、歌は知らんが、安藤さくらや、ほのかとかお芝居は上手いらしい。

その2日前にタンゴ見た後だったのも影響してると思いますが。

ミュージカルの多い森山未來のストプレ見て、ストプレの上手な大沢さんのミュージカル見てるのも変な感じでした。                    そして、タンゴは演出はともかく、役者は皆上手かったです。なんで舞台に長塚圭史が居るんだよ。

でわ、長々すみません。

オペラザの怪人は5回ぐらい見てるんですよ。

Re: こっそり・・・

みなもさん、初めまして!コメントありがとうございました。
お返事が遅くなってしまってゴメンナサイね。

大沢さん主演の『ファントム』に関してはミュージカルファンの間で
かなり酷評が続いているので肩身が狭かったのですが(汗)
賛同してくださる方がいらっしゃると知って私もとても嬉しく思います!!

なんでか猛烈に惹かれていくんですよね、大沢さんのエリック。
初演を観る前は私も「大沢たかおにミュージカルができるのか?」
みたいな疑心暗鬼があったんですけど(汗)、見終わった時には
完全に魅了されていました。それでついにファンクラブに…(笑)。
見れば見るほど愛しくてたまらないです、大沢さんの演じるファントムは。
確かに歌に問題がある部分もあると思うんですが、そこにちゃんと気持ちも入ってるし
深く深く私の心に浸透してくるんですよね。

あぁ、分かってくださる方がいらっしゃって本当に嬉しいです!
来週は大阪まで最後の大沢ファントム見届けてまいります。
その時にレポート入れると思うのでよかったら遊びに来てくださいね。

こっそり・・・

はじめまして。
極少数の同志としてこっそり囁きたくなりました。
杏ちゃん他の感想は世間さまと変わりませんので笑、この際置いておきます。

ラスト3日での初ファントムでしたが・・・。
なんてこったい・・・今さら大沢堕ちかよ。。今さら!と頭抱えたくなりましたよ。
ええ、どうして彼のファントムはこんなに心にビンビン来るのか・・・心震えるというのはこういうことかと。

本当にリアルでしたね・・・。底なしに深い孤独と絶望の闇。それゆえに救いを求めてあがいてあがいて渇望する姿も底なしで。
思い返せば初演時のポスターから、大沢エリックは上を見上げるスチールばかりですもんね。。(役作り徹底してるな・・・)

そして大沢エリックは本当に「子ども」だなと。
「あれは純粋培養された子どもだ」とお父さんが言っていたとおりに。
子どもゆえにクリスティーンにどう愛情を示したらいいのかわからない姿(きゅん)。
純真な子どもゆえにキレると手がつけられない恐ろしさ。(私もあのカルロッタを惨殺した足での森のデートには、エリック・・・恐ろしい子・・・!と月影先生状態でしたよ笑)

クリスティーンを地下に連れてきたのだって、宝塚版ではそんな言葉は思い浮かばなかったですけど(そりゃそうだ)、あれは拉致監禁以外の何ものでもないですし。
あの純粋さゆえにエゴむき出しの愛情を傾ける。
そうすることしかできない彼。・・・誰が彼を責めることができるんでしょう・・・もう苦しくて。

あの闇を20年だか30年だか間近で見てきたお父さん。
見せつけられているのは自分の罪。

この話はお父さんの贖罪の物語だとも思うのです。
息子を救えない自分の無力さにずっと苛まれていたと思うんですよ。

そしてあんな形でしか息子の魂を救えないなんて・・・。そして自らのオトシマエも。
でもたしかな安らぎと救いがそこにあって。
お父さんがどう感じていようと、やっぱりエリックはお父さんにずっと守られていたのも事実であって。

「ぜんぶわかっていた。」

死という形ではあるけれど、お父さんとお母さんのもとに「人間」として還っていける・・・号泣。
・・・はい、ここで「母性」という作品の半分のキーワードが欠如していたわけですね・・・トホホ。
役者と主催者の罪は大きいですよ。

宝塚版でふーん、だった自分がこんなにもハマってしまうとは思いませんでした・・・こんなに深い人間ドラマな作品だったとは。
ロイドウェーバー版よりも断然こっち!と言えてしまうほどに。

人間になりたかった、人間の物語。

哀れで哀れで愛しくて。
そんな大沢ファントムに一回しか会えなかったのが残念!でも一回でも会えてほんとによかったです!

大沢たかお・・・どうしよう自分・・笑

長々と失礼しました。
んなこたーわかってるよーな内容ばかりでしょうし・・・。汗
またいろいろな作品のレポ、楽しみにしております♪

Re: よかったですね♪

けろちゃんさん、コメントありがとうございます!

『ファントム』見にいらしてたんですね。13日ということは私と1日違いだったということで…
その時の杏クリスティーンはおそらく相当ヤバかったと思われます(爆)。
14日に観たとき、感想にも書きましたが腹立たしさすら感じる歌いっぷりだったので…。
ただ、17日に観に行った時はなぜかちょっと音程が合っきてたんですよね。
おそらく、自分でも気づいて短期特訓でもしたんじゃないかと…(苦笑)。
それが持続してくれればいいんですけど…。

大沢さんの芝居プランについては確かに賛否両論あるかもしれないなと思います。
彼の作り出しているエリックという人物はけっこうリアルだし破綻してますからね。
でも私、この作品が総じてどうしようもなく好きなんですよね、どういうわけか(笑)。
ミュージカルファンの方がこぞって酷評してるのも知ってるんですけど…(汗)
そんななかで孤軍奮闘になりながらも応援していきたいなと思ってます。
再演する時も、やっぱり、大沢さんのファントムで観たいかなぁ。
超ドンピシャなので。

よかったですね♪

1東京楽観劇が納得のいくものになってv-238
本当にバックライトは迷惑この上ないですからねぇv-40そういえばえりこさんのおっしゃる通り ACTでは諸注意放送してないですね・・・主体がTV局だから?まさかね(苦笑)

私は13日観劇で 杏さんを全否定な感想になりましたv-217
大沢さんのお芝居はよかったんですけど。ただえりこさんの感想と違うなと思ったのは(笑) 顔を見られた後のシーン。幼児の様な声 と感じたのは同じだったのですが ぐっとこなかったのは 駄々をこねてスーパーでひっくり返る子どもらに「あぁ~、始まっちまったよ。まったくもう~v-164」という実体験が潜在意識の中にあって邪魔をしたのかもと思いました(爆)

「母さんのところへ行きたいんだ、父さん!!」あれは渾身の演技だと私も思いました。

角川さん、13日は「チケット買えた!!」と小躍りして笑いを取ってました。日替わりネタなんですね、楽しい~♪

二人の並んだ姿はとてもきれいだったので ストプレで観たかったなんて思いました(ごめんなさい)楽曲も素敵なのでそれは 歌える方で再上演を検討してほしいような・・・ただ梅芸は考えないだろうなという怒りと諦めとがありますが。


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(特にミュージカル)
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