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新国立劇場の小劇場で上演中のストレートプレイ『エネミィ』を観に行ってきました。新国立には何度か足を運んでいるのですがいつも中劇場ばかりで…小劇場へ行くのは今回が初めてです。雰囲気はこじんまりした感じですが、落ち着いた大人の雰囲気で…劇場も意外と大きかったですね。ただ、椅子が固かった(苦笑)

今回の演目を観に行くことにした決め手は蓬莱竜太さん作・鈴木裕美さん演出・高橋一生くん主演の3点セット。蓬莱さんは昨年観た愛之助さんの舞台『赤い城・黒い砂』の脚本がすごく魅力的で面白かったし、鈴木さんは『宝塚BOYS』をはじめ色んな作品に魅力を感じさせてくれた演出家さん。そして高橋くんは『ガス人間第一号』での熱演に一目惚れ。
これだけ私の好みの人たちが揃ったら面白くないわけがない!と感情の赴くままチケット入手したのでありました(笑)。

ところが、こんな日に限って第2幕後半あたりから激しい頭痛に襲われてしまった私…。クライマックスの色々と考えを巡らせながら見るシーンでも頭痛のため頭は半分「薬屋さんこの劇場の傍にあったっけ…」と全く違う思考が働いており(爆)集中できなかった…。
劇場を出てからもうすぐに思い出した薬局に駆け込み薬を購入して飲ませてもらって…。おかげで家に着くころには何とか復活しましたが、なんともかんとも不完燃焼な観劇となってしまいました。


出演者
直木礼司:高橋一生、直木幸一郎:高橋長英、直木加奈子:梅沢昌代、直木紗江:高橋由美子、瀬川達彦:林隆三、成本正巳:瑳川哲朗、山田:粕谷吉洋


以下、ネタバレ含んだ感想になります


エネミィというのは「敵」という意味。時代が移り変わっても、人は何かしらの"敵"と戦っている。
直木家は立派な邸宅に住み何不自由ない生活をしているようではあるけれども、そこに住んでいる人間はどこかバラバラ。派遣切りに遭いネットゲームに興じコンビニでバイトをしながらフリーターを続けている息子・礼司、結婚相談所に入会してネットで結婚相手を模索し続ける娘・紗江、フラメンコ教室に通いダンスに夢中の母・加奈子、会社を定年退職して海外旅行をぼんやりと考えている父・幸一郎
そんな一家のもとに、40年ぶりに会いに来たという父の友人と名乗る2人が突然尋ねてきて3日間居座ってしまう。再会を喜ぶ友人の瀬川成本に対し、幸一郎はどこか落ち着かない態度であまり二人と目を合わせようとしない。奇妙な3日間を過ごすうちに、やがて彼らが尋ねてきた理由が明らかになり…。
と、こんな感じのストーリー。

正直、誰でもすぐに分かりやすい芝居という印象ではなかったかも。
でも会話劇はすごく面白くて、特に高橋由美子さん演じる紗江と瑳川さん演じる成本とのやりとりは最高に笑えました!最初は紗江の婚活について激しく言い争っていたんですけど、酒を酌み交わし本音でぶつかっていくうちにだんだんと波長が合ってくる。パソコンという無機質な世界で相手を見つけようと躍起になっていた紗江が成元とぶつかり合いながらも本音でやりあっていくうちに彼女の中で変化が生まれてくるんですよね。これも一つの"戦い"だったのかなぁなんて。もう、最後はなんだか成本さんが紗江に恋しちゃってるみたいになってて(笑)、これはもう年の差結婚しちゃえぇぇ!と本気で思ってしまった(笑)。

最初は直木家が戸惑いつつも2人の父の友人と向き合っていくまでが描かれますが、あまり主題みたいなものは見えてこない。ただただ目の前で展開されていく会話劇の面白さにハマッていく感じ。それでも、父の友人はもとより家族ともあまり接しようとしない息子の礼司や、瀬川や成本とどこか気まずい雰囲気を作り出している父・幸一郎の様子が気になって目が離せません。よく分からないんだけど、なんだかものすごく気になるといった風な第一幕。
第二幕になって父の過去が明らかになり、瀬川や本が幸一郎を訪ねてきた本当の理由も明らかになっていく。60年代安保闘争の仲間だった3人でしたが、幸一郎はその戦いに見切りをつけて袂を分かってしまう。瀬川と成本はその後も戦いを続け…現在も実は成田闘争の只中にいたりする。戦いを続ける彼らが、戦いから退いた幸一郎の行く末を探りにやってきた…。そのなんとも後ろめたい想いが父を追い詰めていたのですが、ラストの瀬川の言葉がちょっとした救いになっていたりしてホッとできる部分がありました。

父と息子の関係もこのストーリーの中ではけっこう重要。瀬川と成本が尋ねてきたことで今まであまり息子に関わってこなかったであろう幸一郎が積極的に触合おうとしていく姿はなんだか胸打たれるものがありました。息子の礼司も社会と自分を切り離し積極的に関わっていこうとしなかった自分から、瀬川と成本の影響もあり徐々に自らを解放しようとしていく。その微妙な心の動きを高橋くんが繊細に上手く表現してたと思います。
特にクライマックスで礼司が心の内を必死に涙ながらに吐き出すシーンは感動的でした。社会から逃げて何とも戦おうとしなかったように見えた礼司も、実は必死に戦っていた。その想いを吐き出し、瀬川や成本との最後の会話を交わした後の礼司のラストの表情は本当に印象的だったなぁ。何も変わっていないようで、実は皆どこかで変わっていってる。礼司もきっと今までとは違った戦いに身を投じていくんだろうなと感じさせるラストがとてもよかったです。

キャストの皆さんが本当に素晴らしく、会話劇のテンポも見事でした。重くなりがちな展開のなかで場を明るく盛り上げてくれていた母親役の梅沢さんの存在がかなり効いてたように思います。あのフラメンコは一見の価値あり(笑)。林隆三さんのトボけたようで、どこか威圧感のある雰囲気も魅力的でしたねぇ。さすが!礼司の友人・山田の存在もラストに驚愕の事実が隠れてたりして面白かったです。
高橋一生くんはこういった繊細で難しい青年を演じるのが上手いですねぇ、やっぱり。セリフも少ないしあまり前面に出てこないんですが、どこかやりきれないものを抱えているといった空気は常にあってなんだか目が離せなかった。
でもこの芝居で一番可愛かったのは成本役を演じた嵯川さんでしょう!あんなオジサンがそばにいたらウザくて仕方ないだろうけど(笑)それでもなんだか関わっていたくなるような。まるで子供みたいな一面もあったりして本当に魅力的でしたよ。

しかし、直木家はなんですなぁ…。気がついてみれば、お母さんを演じていた梅沢さん以外すべて"高橋"さんじゃないですか(笑)。そんな発見もなんだか面白かったり。

ちなみにこの日はテレビカメラが入っていました。どこの局かは分かりませんでしたが、もしかしたら後日放送されるかもしれません。



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