<< NEW | main | OLD>>
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 - -
重厚なテーマで日曜9時枠に挑戦してきた『官僚たちの夏』もついに最終回。このドラマはフィクションとノンフィクションが混じったような作品だったので、あのようなラストになるのも納得でした。
戦後から高度成長期にかけて戦い続けた官僚たち。彼らはいったいいつから道を違えて現在のような国民に忌み嫌われる存在になってしまったんでしょうか・・・。ふとそんなことを感じたラスト。

昭和40年、高度経済成長を続ける傍らで石炭や繊維など伸び悩み衰退する企業も続出する最中・・・炭鉱事故の無理がたたった鮎川は残り半年の余命を言い渡されていました。あぁ・・・あんなに人のために尽くしてきた素晴らしい官僚が・・・なぜこんな悲劇に(涙)。それでも「繊維業界衰退は自分の責任」と自分を責め続けなおも仕事に向かおうとする鮎川さんは見ていて本当に泣けました…。
鮎川の状態は敵対関係にあった牧や片山にも知らされ、これにはさすがに2人ともショックを受けている様子。自分が鮎川の分も仕事を兼務すると言い出した牧ですが・・・なんとなく下心も見えたり(苦笑)。

このことがきっかけで変わってきたのは今まで暗躍したイメージが強かった片山。病床の鮎川に頼まれて渋々繊維業界に足を運んだ彼は、今までとは違う何かを感じたようです。繊維業界は弱者ではない、そう言って『繊維工業構造改善計画案』を提示する片山の姿がなんだかまぶしく見えた。
抗争に破れた形でやる気を失っていた彼が、ここに来てようやく自分の居場所に気づき始めているようですね。なんか急に片山株が上がったぞ(笑)。

一方、問題なのは領土返還。須藤総理の悲願でもある小笠原と沖縄返還ですが、アメリカがベトナム戦争に介入して雲行きが怪しくなっていることから事態は深刻に・・・。風越や庭野の批判も分かるけど、アメリカの要求を飲まざるを得ない総理の立場も分かる・・・。日本が戦争に負けたってことの代償が重くのしかかってるんですよね。
小笠原はなんとか金と戦争支持という形で返還されることが決まりましたが、問題なのは沖縄。ベトナム戦争の泥沼化でさらに厳しい要求を突きつけられるのは簡単に予測ができることでした。

そんなとき、ついに鮎川の容態が急変・・・。風越、庭野、御影、奥さんが見守る中・・・最後の最後まで繊維業界のことを気にしながら、静かに逝ってしまいました(涙)。風越さんの『オレが何とかする』って言葉に安堵して旅立って行った鮎川さん…。彼がこんなに早く逝ってしまうとは思わなかったのでショックでした(涙)。風越さんや庭野さんと一緒に私も涙したよ…。
葬儀の後、玉木が言った言葉「一番いいヤツから逝ったな・・・」ってセリフがさらに切ない。ホントに人一倍優しかった人だから・・・それも災いして命縮めちゃったんだけど・・・。片山は「無駄死にだ」と言って庭野と言い争いになっていましたが、彼は彼なりに鮎川さんのこと認めてたんですね…。それだけに哀しかったです(涙)。

小笠原の返還が決まり、日本がイザナギ景気に浮かれているころ・・・いよいよ繊維業界の立場が危うくなってきました。頭を悩ませている繊維局長の片山でしたが、そこに庭野がやってきて助け舟を出します。鮎川さんが築いてきた信頼関係のもと、新しい案を思いついたようです。
前回「庭野に負けることだけは耐えられない」とプライドが高かった片山ですが、このとき彼は庭野の案を喜んで受け入れます。鮎川さんのことでだいぶ考えが変わってきた様子。二人がこうして分かり合える姿を見るのは嬉しい。繊維設備融資という形で、繊維業界は再び息を吹き返します。共同繊維の岡屋さんもこのときは国を信じて明るい未来を夢見てて・・・それが後にねぇ・・・。

そして風越は引退のときを迎えます。総理には「日本が誇りを持てるような国にしてほしい」と告げ、後任次官になった牧には「次の次官には庭野を」と確認して・・・この人も最後まで日本のことを考え想い続けたんだなと思います。
ミスター・通産省の風越は天下りをしないことを宣言し、通産省を去っていきました。(風越のモデルになった佐橋滋は数多くの天下りの誘いを断った人物だそうです)

しかし、次官になった牧は風越との約束を破り・・・次期次官候補といわれる企業局長の席には片山を、庭野は降格ともいえる繊維局長へと人事が行われました。牧!恐るべし!いつの間にあんた、そんな黒い人物になっちゃったんだよ(苦笑)。どうやら風越さんが鮎川を企業局長にしたことを未だに妬んでいるらしい…。
しかし、次期次官の座についた片山はどうも今までとは様子が違う。不敵な笑みを浮かべて牧に挑戦状とも取れる発言をして去っていく姿が・・・なんか、頼もしく見えた。

沖縄返還問題もこじれているようで・・・アメリカはどんどん要求をエスカレート。しかし、選挙が近かったことからそれに勝つであろう共和党にさっそく根回しをする総理。この共和党が勝利するわけですが・・・それが繊維産業にとって最悪の事態に・・・。共和党のヒクソン政策が日本の輸入を制限することで、そのなかに繊維も入ってる。このヒクソンっていうのは、現実世界でいうところのニクソンですかね。
沖縄を返還してもらうには、この輸出規制を飲むしかない。ここでもまた、アメリカの言うことに逆らえない日本・・・。これも戦争に負けた故なんだろうなぁ・・・。そのことを知らない庭野は繊維業界のために寝る間も惜しんで働き続け倒れてしまう。

一方の片山は玉木と共に風越家を訪れて繊維業界について相談。片山が進んで風越に相談する日がこようとは・・・なんか、感無量。牧が庭野と会おうとせずに総理とばかり接触を図っていることに疑問を抱いている片山。彼は沖縄返還の見返りに繊維業界が犠牲になったことを察知しているようです。
帰り道、玉木に「現在のようなことを続けていけば官僚は正義が失われていく」と苦々しく語る片山。以前までの片山はどちらかというと正義を失う側として見ていただけに、こんな風に考えてくれるようになったことは嬉しいですね。

そして昭和44年・・・須藤・ヒクソン会談によってついに国内の繊維業界が縮小されることが決定。高い技術を持ちながらも、国の犠牲になる形で衰退してしまった繊維業界・・・。何も聞かされていなかった庭野たちの意見もよく分かる。
でも、沖縄返還のためなら涙を呑むしかないと訴える御影の発言も無視できない。長い間アメリカの占領に苦しめられてきた沖縄の実情を彼は身に染みてよく知っている…。沖縄返還は御影にとっても悲願なんですよね。
どちらの言い分も間違っていないだけに切なくて苦しい。

牧が退官を控え、片山を次期次官に任命しますが・・・彼はその裏に何が行われていたのか知っている。つくづく鋭い男だ、片山。

「僕は、あなたや須藤さんのようにアメリカに国を売ったりはしない!!」

と宣言した片山はとても逞しく見えた。彼は通産省の中での自分の存在意義に目覚めたんですね。一度は敗北して行き場を失った片山がこうして自分の道を見つけたことはとてもよかったです。
それとは逆に、どんどん官僚の黒い部分を吸収してしまった牧・・・。なんかかえって哀れな人物かも。

"糸を売って、縄を買った"

どちらも救うことができないというのは切ない。岡屋さんは海外で出直すことを決意。「通産省なんか、いらんわ」という言葉がなんとも哀しい。どんなに官僚たちが頑張っていても、それは過程であって結果ではない。結果が出なければ同じこと・・・。
怒りのあまり暴徒のようになって通産省に詰め掛けてきた繊維業界で犠牲になった人々の怒りを必死に受け止めようとする風越と庭野。いやぁ・・・2人とも・・・よく死ななかったな・・・。そのくらいの激しい攻撃受けてましたから(汗)。

静まったときに風越がポツリと呟いたセリフ

「日本はどこに行くんだろうな・・・・」

これがとても心に響きましたね。風越たちが夢見た日本の未来の形は今現代その通りになっていてるのだろうか?官僚は国民の幸せよりも自分たちの保身を守り私服を肥やし・・・そんなイメージがついてしまった現代を見たら、彼らはどんなに嘆くだろう。
皮肉にも、このドラマの最中に政権が交代し、官僚主体の仕組みが根本から変えられようとしています。このドラマの視聴率が上がらなかった要因のひとつとしては、国民の官僚離れっていうのもあったかもしれません。

"この先日本はどうなってしまうんだろう"

そんなことを改めて考えさせられた作品でした。一般受けはしないと思いましたが、私は見応えのある良作だったと感じてます。

官僚たちの夏 [DVD]
官僚たちの夏 [DVD]
TCエンタテインメント 2010-01-20
売り上げランキング : 392

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
ラッシュライフ [DVD] アマルフィ 女神の報酬 コンプリート・エディション DVD3枚組 (初回生産限定) NHKドラマスペシャル 白洲次郎 DVD-BOX 映画 ハゲタカ(2枚組) [DVD] TBS系 日曜劇場「官僚たちの夏」オリジナル・サウンドトラック

DVDも発売予定。佐橋俊彦さんの音楽もなにげに好きでした。



関連記事

テーマ : 官僚たちの夏 - ジャンル : テレビ・ラジオ

官僚たちの夏 comments(0) -


コメント


フォーム

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
<< 2017 >>
今何時?
感謝です!
現在の閲覧者さま:
カテゴリー
プロフィール

えりこ

Author:えりこ
★1973.5.16生 大雑把なO型
★丑年牡牛座
牛三昧で牛的性格
★趣味は舞台観賞
(特にミュージカル)
◎基本的にミーハーですw

★特に応援している俳優さん
合田雅吏さん、加藤虎ノ介くん、大沢たかおさん、葛山信吾さん、瀬戸康史くん、中村倫也くん、間宮祥太朗くん、大泉洋くん、内田朝陽くん、井浦新さん、北村一輝さん、堺雅人さん、大東駿介くん、田辺誠一さん、宅間孝行さん、ジェラルド・バトラーさん
★特に応援している舞台俳優さん
片岡愛之助さん、飯田洋輔くん、福井晶一さん、泉見洋平さん、宮川浩さん、畠中洋さん、渡辺正さん、北澤裕輔さん、岡田浩暉さん、石川禅さん、石丸幹二さん、鈴木綜馬さん、光枝明彦さん

★日記風ブログ
ウシの歩み


★本館HP
eribn.gif


メールフォーム
個人的にメッセージのある方はこちらからどうぞ♪

名前:
メール:
件名:
本文:

お気に入りブログ
月別アーカイブ
ブログ内検索
人間が好きになる名言集

presented by 地球の名言

ミュージカルDVD

ヘアスプレー DTSスペシャル★エディション (初回限定生産2枚組)
ヘアスプレー DTSスペシャル★エディション (初回限定生産2枚組)
大好きなミュージカル映画です。これを見れば誰もがハッピーな気持ちになれるはず!

レント
レント

魂の歌声とはまさにこのこと!今を生きることの大切さが伝わります

オペラ座の怪人 通常版
オペラ座の怪人 通常版

ロイドウェバーの美しい音楽の世界を堪能。これ絶対おすすめです!

エリザベート ウィーン版

来日公演の感動をぜひこの一枚で!

ドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション (CDサイズ・デジパック仕様)
ドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション (CDサイズ・デジパック仕様)

オスカーを獲得した新人女優J.ハドソンの歌声は圧巻です<

キャッツ スペシャル・エディション
キャッツ スペシャル・エディション

現在劇団四季公演中のCATSを観れない方、このDVDでも楽しめますよ♪

レ・ミゼラブル -1995年10周年記念コンサート-
レ・ミゼラブル -1995年10周年記念コンサート-

世界のレミゼをこのDVDで堪能してください!

ミュージカル 星の王子さま
ミュージカル 星の王子さま

白井晃演出のミュージカル再演バージョンです。個人的には宮川さんがオススメ♪

ノートルダムの鐘
ノートルダムの鐘

日本語吹き替えは当時劇団四季に在団していた役者さんです。退団した人も多いので貴重な一枚かも!

アナスタシア
アナスタシア

曲がとにかく素敵です。日本語吹き替えで石川禅さんがディミトリ役を熱演してます♪

PR

Powered by FC2 Blog    Templete by hacca*days.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。